2005年12月01日

☆ 「本物の日本酒」とは

(私達のような年寄りはともかく)いまさら日本酒の生い立ちが云々などと言ってもしょうがないと思うが, 蔵元の原酒を飲むようになると酒屋にあるお酒では物足りなくなるのは確か。 そもそもアルコール度数からして違うからね。 原酒なら二十度くらい普通だけど酒屋に置いてるのは十数度に薄めてある。 これは今の日本人の嗜好に合わせてあるからだ。 大体「焼酎ブーム」だとか言っておきながら私の周辺で焼酎を生のまま飲む人を見たことがない。 いや, うちの叔父は飲むか。 自ら「酒に強い」と豪語する人でもハーフロックが精一杯って感じ。 まぁ醸造酒と蒸留酒を比べても仕方ないが。 あと(私も最近知ったのだが)「アル添」だからといってすぐに「三倍醸造」に短絡してしまうのも間違いらしい。 発酵をコントロールする目的でアルコールを添加することもあるのだ。

さて, 記事では「5つの上昇気流」として以下の五つを挙げている。

(1)淡麗辛口から芳醇旨口へ
(2)協会酵母から自家酵母へ
(3)香り吟醸から味吟醸へ
(4)冷酒から燗酒へ
(5)化粧した「女酒」から力強い「男酒」へ 

なんとういか, 書き手の好みを主張しているとしか思えないなぁ(個人的には「淡麗辛口」だけは絶滅して欲しいが。日本酒に限らずお酒に対する日本人の味覚はもう壊れているとしか思えない)。 「美味い」という感覚は(文字通り)水ものであって一定ではない。 つまり大事なことは日本酒業界全体でどうやって「味覚」の多様性を維持するかということだろう。 願わくば「ワインブーム」や「焼酎ブーム」みたく頭の悪そうな流行に巻き込まれるのだけは勘弁して欲しい。 私は今のままで十分だよ。

☆ 腐敗と発酵 2

既に発酵中のようで。

この記事で紹介されている中では「Tociyuki::Diary」の記事が面白いかなぁ。 おおっ, ちゃんと日本酒で繋がっているぞ。

以前酔った頭で「他の業種に比べてコンピュータ・エンジニアリングの底の浅さは救いがたいものがある」と書いたことがある。 随分酷いことを書いたものである。 しかし実は今でも私はそう思っている。 それはコンピュータ・ソフトウェア業界には「時間」の厚みがないからだ。 これだけはどれだけ人やモノを投入し環境を整えても覆せない。 「時間」というリソースには代替がない。(この辺は「人月」の話にも絡むけど)

上の記事で日本酒は「制御発酵」だと書かれている。 確かに今の日本酒は「制御発酵」だ。 しかしそれだけではない。 日本酒の初期の段階で圧倒的な多様性を生んだのは酵母任せの「自然発酵」だった。 しかし日本酒の場合は第二次大戦でそれが一度破壊され, 立ち直る暇もなく「高度成長期」がやってきた。 それでも破壊された後に残ったのはジャンクだけではなかった。 今の日本酒は「自然発酵」時代ほどの多様性は生まないかもしれない。 しかし長い時間をかけて培われた確かな理論と技術力がある。

最近うすぼんやりと考えていることがある。 まだ頭の中でまとまっているわけではないので明日には違うことを書くかもしれないが, コンピュータ・ソフトウェアの分野, 特に「ハッカー」とか「ギーク」とか「オープンソース」とか呼ばれているあたりの周辺はもう第二ステージに入ってるんじゃないのだろうか。 上の比喩で言うなら「自然発酵」から「制御発酵」へ位相が変わっているのだ。

今や「オープンソース」といえば Linux だが, Linux はまさに「自然発酵」時代が生んだ特異な製品だと思う。 同じことはおそらくもう二度と起こらないのではないだろうか。 その代わり GNU からオープンソースへ繋がる貴重な経験を手にした。 その経験は理論と技術に昇華される。 素人目に見ても Linux と Web 2.0 はあまりに違いすぎる。 しかし両者は全く別のものというわけではなく, ある同じリソースを共有している。

essa さんには「WEB2.0等のバズワードに批判的な立場の荒川さん」という評価をいただいたが(恐縮です), 私が Web 2.0 に対して気に入らない部分があるとすれば, あまりにもマーケティング偏重でイレギュラーの要素が見つからない点かもしれない。 日本酒は同じ米・同じ水・同じ精米・同じ酵母・同じ製法で作ってもタンクごとに味が微妙に異なる。 僅かなイレギュラーが味に影響を与え, それが場合によっては新しい製品を生むこともある。 私は Web 2.0 が発酵食品であることに異論はないが, 果たしてそこにイレギュラーは起こり得るのだろうか。 (ちなみにあらかじめ組み込まれたイレギュラーはイレギュラーではない)

ってな妄想を繰り広げるときりがないのでこの辺で。

☆ 情報浴

レスポンスをいただきました。

「周囲から受ける刺激」は私も重要だと思う。 これを学生時代のある教官は「情報浴」と呼んでいた。 また(今年が2005年だから言うわけでないが)アインシュタインは「問題と解きたければ、常にそのそばにいることだ」とおっしゃったそうである。

問題はそういう環境は自然発生的には生まれないということだろう。 特に日本のソフトウェア企業は余裕がない。 従業員を1日48時間くらい働かせようとするし。 超過分はお金に換えればいいと思っている(それが人月神話を生むんだけど)。

やはり面倒でも「自分でそういう環境を作る」か「そういう環境ができるように職場を誘導する」しかないんだろうな。 私は基本的に「一匹狼」な性格なので「必要なときに必要な場所へ情報を浴びにいく」のが好きだけど。

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2005年12月02日

☆ 諸々

色々な記事に条件反射的にコメントしてみる。

というのは面白いかもしれない。

も要チェック。

「国民保護法実動訓練」の意義については J-RCOM の最新情報(11/28 の記事)が参考になる。 本当に政府は何がやりたいんだか。

iPod 課金が先延ばしになってほっとしているあなた, 終わってませんよ。 「いつもの手口」に引っかかってませんか? 毎年のことながらこの時期は怪しげな法案が山ほど提出されます。 気をつけましょう。

も必見である。

後で読む。 そういえば「空色通信」というのが始まったらしい。 これで更に作品をチェックしやすくなった。

cocolog からのお知らせ。 ってか, 遅いんだってば。 もう解除しちゃったよ。 まぁどうせ休眠中だったので別にいいんだけど。 これからは spam 対策のない blog サービスは淘汰されていくことだろう。

Firefox 1.5 + Greasemonkey 0.6.4 の組み合わせで GMiF が動かなくなってしまった。 ショック! ところで, 「Standalone version of GMiF」っちうのがあるそうな。 私のはこれ。 凄いぞ凄いぞ。 (古い写真は測地系があってないのでずれてるけど)

☆ 「水からの伝言」の恐怖

出てるそうです。

「水からの伝言」は「ゲーム脳の恐怖」などよりも更にヤバい。 どのくらいヤバいかは近所の大型書店で科学や道徳のコーナーを覗いてみれば分かる。 あんなものが平積みで置いてある光景はかなりヤバい。 他に参考として

を挙げておく。 野尻抱介さんは「私はトンデモを人間性の一部と考えているので、わりと放任主義です」とのことだが, やはりこれらの論争は「大きなHワードをめぐる戦い」なのだろうか。

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2005年12月03日

☆ 専門家不全症

「水からの伝言」の何がヤバいのか。

「ゲーム脳の恐怖」は科学的手法で反論できる。 何故ならこれは医学・科学上の話だからだ。 「水からの伝言」は違う。 何故ならこれは科学ではなく道徳として扱われているからだ。 科学者は科学に関するトピックに対しては反証できるが, 科学の外にまで踏み込むことができない。 それが「水からの伝言」が厄介な点である。

「水からの伝言」を科学的手法により反証することは可能だ。 しかし

にもあるように, 反証実験をもってしても「水からの伝言」の礼賛者を納得させることはできない。 彼らにとって「水からの伝言」が科学的かどうかは大した問題ではないからだ。 だから反証側は「「水伝」と関係なく、教育のため」と言うしかない。

「水からの伝言」ほど「トンデモ」ではなくても似たような話は他にいくらでもある。 例えば, かつてアメリカが構想した SDI への反対運動が日本でもあったそうだが, そのミニチュア版ともいえる MD 計画については大きな反対がなかった。 いや反対は単に無視されたのかもしれない。 確かに MD 計画は SDI ほど無茶苦茶ではないけど, 技術的に困難な内容でコストに見合わない計画であることには変わりがない。 しかも軍事的にも意味がない。 MD 計画は(かつての対ソ連,今の対北朝鮮の)「ミサイル・ギャップ論」の具象化である。 だが少なくとも科学者がそれに異議を唱えることはない。 技術的な要求やコストの見積もりや軍事的評価は「科学者」の仕事ではないからだ。

科学に限らないが専門分野の権威性は今や完全に失墜している。 おそらく科学以外の学問分野ではそれをリアルに感じているはずだ。 にもかかわらず科学分野においては科学の権威性を無邪気に信じている人が多いような気がする。 それは「トンデモ」とか「疑似科学」とか「ニセ科学」とかいったスティグマに表れている。 科学礼賛者は科学的でないものに対して「トンデモ」とか「疑似科学」とか「ニセ科学」とかいったスティグマを貼っていくが, 貼られた側にとってはなんのダメージもない。 むしろお墨付きを得たと喜ぶかもしれない。 何故なら彼らは「科学では解けない問題」に取り組んでいるのだから。

「水からの伝言」の問題点のひとつは「ある水の振る舞いが人の人間性を規定する」ことにある。 つまり人に気持ちや言葉によって水の結晶の出来が左右されるのなら, 逆にそれは「綺麗な結晶を作れなかった人は人間性に問題がある」という差別に他ならないということだ。 『万物理論』[bk1]で言う「大きなHワード(Humanity)をめぐる戦い」である。 現場の学校教師が(たとえ理科は得意でないにしても)こういう基本的なことに鈍感なのは驚きだ。 しかし科学者は(思っていても)こういうことは口にしない。 何故ならこれは倫理や道徳の問題であり科学の問題ではないからだ。

科学者の言葉は「水からの伝言」礼賛者には絶対に届かない。 また届けようとも思わない (野尻抱介さんの「私はトンデモを人間性の一部と考えているので、わりと放任主義です」という言葉が象徴的)。 これを「専門家不全症」と呼ぶことにする。 思い返せばこの件についてはここで何度も何度も繰り返し繰り返し書いてきた。

「専門家不全症」を改善するのは言葉にするだけなら簡単だ。 この問題はお互いがお互いの Humanity を貶めることで議論を打ち切ってしまうことにある。 ならば自らの権威性を否定し分野外の他者と接続できる言葉を使うようにすればいのだ。 「水からの伝言」だって社会学の専門家が語れば(私が上述したような感覚的な言葉ではなくて)もっと議論可能な言葉に「翻訳」してくれるかもしれない。 理系だの文系だのにこだわるのはもはや時代遅れだ。

(追記 12/4) ツッコミをいただきました。 回答はそちらに書きます。 あと以下の CPSR の MD の項も参照。

☆ ゲームにはまり中

毎年誕生日に「くそゲー」をプレゼントしてくれる某友人。 今年は奮発して2タイトルをいただいてしまった。 一月遅れだったけどありがとう。

ちなみに上記の「くそゲー」は「くそ面白くないゲーム」ではなく, 「内容は微妙だけどそれなりに楽しめて(中古価格が)安いゲーム」を指す。 本当の「くそゲー」は市場に出回らないので中古価格が高かったりする。 また本当に人気のタイトルもなかなか値段が下がらない。 結局そこそこ面白くて, でもすぐに飽きて売っぱらっちまうようなタイトルが値崩れしやすいわけだ。

今年は『蚊』と『真・三國無双 3』をいただいた。 で, 早速『真・三國無双 3』にはまり中。 むさい男は操りたくないので女の子をメインに進行中。 一騎打ちで勝てないんですけど...

☆ SOHO 10歳

SOHO といっても NASA/ESA の太陽観測用宇宙望遠鏡(Solar Heliospheric Observatory)のこと。

10年かぁ。 偉いもんだ。

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2005年12月04日

☆ お買い物

また4コマ漫画を買いあさる。

  • 『よろしく神田さん』 大之元初奈 (芳文社)[bk1]
  • 『みずたま注意報』 1 山東ユカ (竹書房)[bk1]
  • 『三者三葉』 3 荒井チェリー (芳文社)[bk1]
  • 『たるとミックス!』 2 神崎りゅう子 (芳文社)[bk1]

『三者三葉』ってもう3巻かよ。 4コマ漫画のペースじゃないよな。 好きだからいいけど。

☆ 来年用の公開鍵

今使っている署名専用鍵が今年いっぱい(厳密には来年 1/3)で期限切れとなるので新しい鍵を作成する。 ついでに来年から鍵の取り扱いを一新することにした。

このためにそれまでの鍵束および trustdb を最初から構築しなおす。 信用モデルも「クラシック」から「PGP」にした(つか GnuPC 1.4.x で構築しなおせばイヤでも PGP モデルになるのだが)。 当面の間, 鍵サーバには上げないことにする。 OpenPKSD-TKS が稼動することを期待して。

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2005年12月05日

☆ 専門家不全症 2

ツッコミが豪華です。 相手が私じゃなかったらきっともっと有意義な話を引き出せたかもしれませんが, 力不足ですみません。 ゴメン,ペコン。

☆ ナチュラルチーズが食べたくなる

教育 TV で野田幹子様を観る。 よろしいですなぁ。 またあの「ヴェルベット・ヴォイス」を聴きたくなるです。

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2005年12月08日

☆ 「智恵と勇気のオペレーション」

というわけで, (まだ確定ではないが)どうやらサンプル採取のための弾丸は発射されなかった可能性が濃厚。 がっかり。 なお姿勢制御のためにイオンエンジン用のキセノンを使うという荒業を行っている模様。

今回の件に対する反応は様々だが個人的には以下の二つが印象的かな。

「はやぶさ」に関してはほとんどマスコミ報道を見てないのだが(実家で読んだ地方紙くらい), これまでとは現場の雰囲気が違うようだ。 やはりライブ感を共有することがいかに大事か分かる。 「不具合と信頼性」の話もそうだが, 何か障害が起こったときに「外部」にどう見せるかが凄く重要。 なんでもかんでも開けっぴろげに見せればいいというものではないが, ただ「頑張っています」じゃ何も伝わらない。 問題を解決していく過程をなるべくリアルに見せることで, はじめて周りも共感できるようになる。 JAXA は今回起こったことを是非教訓として今後に生かすべきだ。 そういう小さな積み上げが最終的に世論(そういうものがあるとしてだが)を獲得する原動力となる。

しかし宇宙開発のエンジニアの方達は凄いね。 以前, 火星探査機の不具合を地球からリモートでデバッグしたという話を聞いたときもビックリしたが, 今回はそれに負けず劣らず凄いことをやってのけている。

なにはともあれ, 無事に地球に帰還できることを祈っています。

☆ Vulnerability of Web 2.0

ぶはは, ウケた。 思わず「信用できた」のボタンを押しちゃったよ。

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2005年12月10日

☆ 朝っぱらから

ウルトラマンを見てしまった。 トホホ。

ウルトラマンが嫌いなわけじゃないけど, あれじゃ落語だよ。 いや, あれならいっそ落語のほうがマシかも。

最近はあんなんやってるんだ。

☆ あはは

世間じゃ既出だと思うが

でウケる。 そうか, ケンシロウは全身海綿体だったのか。

☆ Flickr に続いて

del.icio.us も Yahoo に買収ですってよ。

やるな, Yahoo。 ここはひとつタグ機能の連携を。

(追記)

結構話題になっているようで。 まぁ Flickr の時とは「Web 2.0」の位置付けが微妙に変わってきているからなぁ。

『ハッカーと画家』[bk1]を読んで思ったことだが, この中に出てくる Viaweb (Yahoo! Store)の話がハッカーによるベンチャー経営の典型的な事例になっているような気がする。 自分の好奇心のままにサービスをベンチャービジネスとして立ち上げ, バージョンアップによってサービスの価値を上げていき, 時期を見て大手の ASP に売却する。 そして売却によって得た資金を元に次の「ハック」を行う。

ベンチャーとして運営している頃がβバージョンで, 売却することによって事実上の正式版として格上げされる感じ。 おそらくベンチャーキャピタルとかもそういう流れを見越して融資を決めるのだと思う(憶測だが)。 Flickr のその後を見れば Yahoo! に売却するのはユーザから見ても歓迎すべきことだ。 そう考えたとき, Web 2.0 という流行に乗ってこれからもベンチャービジネスがボコボコ立ち上がるだろうけど, 経営的に自立して「第2の Google」になれる企業はほとんどないんじゃないだろうか(当たり前だけど)。

Google と Yahoo! の経営の違いは(それぞれ経緯はあるにせよ)面白い。 ハッカー的開発手法を内製化し始めから集約されたサービスとして提供する Google と, 価値の高いサービスを外部から調達しサービスの集約に専念する Yahoo! (いや,厳密にいえば Google だって外部から調達しているものはあるし Yahoo! だって調達品ばかりじゃないんだけど)。 Web 2.0 という今の現象を見る限り後者のほうがリスク分散が上手くできていてよさげに見えるが, 将来的にどっちがいいのかは分からない。 あっ, Yahoo! Japan はこの話から除外ね。

☆ カンマとピリオド

「野尻ボード」でちょっと話題になったが, 「FORTRANのプログラムで、ピリオドとカンマを打ち間違えて失敗したプロジェクト」の真相はこういうことらしい。

微妙に関係ないけど, これを読んで思い出したのは小数点の話。

なんでこんなことを連想したかというと, 某プロジェクトで最近ドイツ人が作ったプレゼンテーション資料の小数点表記がまさにカンマ(,)だったのだ。 こういうのって知らないとビックリするよね。

もしプログラム言語やインターネットが欧州主導で発展したらどうなっていただろう。 プログラム言語ではパラメータの区切りはピリオドで小数点はカンマになるだろう。 それどころかドメインの区切りもカンマになっていたかもしれない。 「baldanders,info」みたいな感じ。 面白〜い!

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2005年12月11日

☆ 結果送信のトラブル

SETI@home日本語版) 12/9 付けのニュースによると, 結果送信のトラブルがおさまらないみたいで, 遂に Work Unit の配信も一時的に止めてしまったようだ。

まぁ, すんなり行くとは思わなかったけど(100万単位のユーザを移行させるわけだから,すんなり行くほうが奇跡), 期待を裏切らないねぇ。 私としては, Einstein@home の方が順調に動いているので「手持ち豚さん」になることはないのだけれど, ここにある大量の送信待ちキューを早く何とかして欲しい, って感じ。

参考: BOINC/SETI@home 移行の手引き (おもにうちのチーム向け)

(12/15) とりあえず送信待ちキューは全て消化された。 めでたし。 Work Unit のダウンロードのほうはまだ滞っている感じ。 まぁダウンロードできることもあるし解析作業に支障はないからいいけど。

☆ 「IT 新改革戦略」とやら

こゆことするから日本政府はバカ扱いされるんだよなぁ。

「今更追いつけだの追い越せだのばっかじゃないの」(←かなり意訳)といった感じの評価にバカウケ。 総務省あたりが「これからは IT ではなくて ICT だ」(←これもかなり意訳)と言ってたような気がするが, あっちはあっちということなのだろうか。 経産省の路線とも微妙に違う感じで, まさに「船頭多くして舟山に登る」か?

個人的には「ユニバーサルデザイン化された IT 社会」などといういかにも「リバタリアンなメタユートピア社会へまっしぐら」ってな感じの身の毛もよだつキャッチコピーにビビってしまうのだが, 当面の問題としてこの「IT 新改革戦略」とやらに(技術的な問題てんこ盛の) PLC が入ってることか。 なお, パブコメの締め切りは来年の 1/6 午後4時必着だそうで, 松飾も取れんうちに締め切っちゃうらしい。 事実上今年中に出せっちうことですな。

☆ 松江しじみしょうゆラーメン

この前実家に帰ったときに地元のスーパーで買ったラーメン。 これが意外に美味しかった。

ちょっと尾道ラーメンに似てるかな。 もっと生臭いかと思っていたけど, そういうのは全くなし。 今日はそのスープを使ってきのこ鍋を作ってみたのだが, これまた美味かった。 でも, あの中に入っているラードや塩分を考えたらぞっとするけどな。 (忘年会も一通り終わったことだし)明日からまた摂生を始めるか。

☆ インストール作業中 ...その後

一度はアンインストールした Google Desktop だったが, その後思い直して再インストールした。

最終的にマシンが安定するまでに5日くらいかかった。 1週間我慢してダメなら捨てようと思っていたのだがカスカスで間に合った感じ。 安定してからは普通に作業できるようになっている。 Google Desktop については IE の脆弱性との組み合わせで問題が指摘されている。 (実際には Google Desktop だけの問題じゃないんだけど)

現時点で感じている不満は Google Desktop による検索の範囲をユーザがコントロールできないこと。 私の場合, ドキュメントを格納するフォルダは決まっているので(Subversion で履歴管理する必要があるため), その範囲内をチェックしてくれるだけでいいのだが Google Desktop にはそんなユーザのささやかな願いも聞き入れてもらえない。 そして今回のような脆弱性が発覚する度に恐れおののくことになるのだ。

拡張機能は確かに便利だが, ニュースや RSS 等のチェックなら bloglines や Google Personalized のほうがよっぽど便利(自宅と職場で同じ環境が使える)。 プラグインも「これ!」っていうのがないんだよなぁ。 まぁ検索機能だけでも十分便利だし(むかしローカル検索用に namazu とか入れようとして面倒臭くなって止めてしまったことがある), このまま運用を続けるつもりではあるが。

iTunes に登録した CD は曲数にしてようやく600曲を超えたところ。 容量にして 2.5GB ほど。 時間にして2日ほど。 これで半分ほどかなぁ...

(12/17 追記)

早速アップグレードし設定を弄っていると「検索しないアイテム」を設定する項目を発見。 前からあったのかなぁ。 早速システムフォルダと仕事用の作業フォルダとプライベートな重要文書を格納したフォルダを検索対象から外す。 よーし, うむうむ, よーし。

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2005年12月13日

☆ メイドカフェごっこ

タイトルからしてメタメタだが, 先日行った行きつけのお店の話。

クリスマスで年末でコスプレ月間なのは結構だが, 「お帰りなさいませ,ご主人様」はやめてくれ。 背中が痒くなる。 ところでコスプレ月間中は店の外まで「お見送り」できないらしい。 なんでも風営法にひっかるとか。 まぁ確かに夜の盛り場であの格好で外をうろつきまわるのは(いろんな意味で)まずいのかも。 私としては往来の真ん中で「行ってらっしゃいませ,ご主人様」と言われなかっただけでも助かった。

聞いた話だが, その筋のお店では男性客は「ご主人様」で女性客は「お嬢様」なのだそうだ。 う〜む, これって(見た目の)年齢もあったりするのだろうか。 男の子なら「お坊ちゃま」で年配の女性なら「奥様」とか。 奥が深い...

☆ ユビキタスでユニバーサルデザインな社会

あぁ, この前見た「IT 新改革戦略」とやらで挙げられていた「ユニバーサルデザイン化された IT 社会」ってのはこっちと連動してるのか。

IT ドケンヤニッポン...

☆ 劣等感を表明してみる

この文章は田舎者に与えるインパクトを充分わかった上で公開されていると思われるので, 私も素直に劣等感を表明してみる。

えーえー, どうせ広島は田舎ですぅ。 アストラムラインに乗っても車両に一人いるかいないかだよ, あの妙に(田舎の風景から)浮いたイヤホンをつけてる人なんて。

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2005年12月15日

☆ だう〜

昨日からなんか調子悪いと思ったら今日はメンテかよ > del.icio.us

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2005年12月17日

☆ 「技術立国」のフロンティア精神

飲んだくれて寝さらして今朝の「サイエンスZERO」を見逃してしまった。 しょんぼり。 → おおっ, 7時って午後7時だったのか。 見れてよかった!

さて, もはや出遅れ感いっぱいだが私もつらつらと書いてみる。

「奇想天外、キセノンの登場」も間に合わなかったようだ。 現在「はやぶさ」は姿勢を大きく崩し「みそすり運動」を続けている。

「みそすり運動」という言葉は聞きなれない人もいるかもしれないが, 軸を斜めに回転している独楽を思い出して欲しい。 軸が斜めになった状態で回転している独楽は軸自体も輪を描くように首振り運動を行う。 あの状態を「みそすり運動」という。 地球自転の歳差運動も地球の「みそすり運動」である。

「はやぶさ」は機構上みそすり運動が自然に収束するように造られている。 現在はそれを待っている状態。 みそすり運動が収束してから復旧作業に入ることになる。 復旧作業が完了し帰還に向けてGOサインが出るのが2007年春頃で確率は今のところ70%, というわけだ。 「はやぶさ」の設計上の寿命は4年。 それを上回る運用となる。 更に運用が長引けばそれだけ外部要因による障害のリスクも高まる。 今回の決断はまさにギリギリのところでの判断ということになる。

今回の記者会見では川口淳一郎プロジェクトマネージャの以下の発言が感動的だった。

「宇宙開発はポリティカルに進めざるを得ない。 税金を使っているので確実性の高いことを追求せざるを得ないのだ。(中略) しかし、これを続けていると、確実な技術を組み合わせて行う宇宙開発が主流になってしまう。 オフザシェルフテクノロジーという。 アメリカのスターダストはこれだ。 これは行政的には非常に考えやすい計画だ。 安いし安全。 うまくサイエンスの目的に合致すれば非常に効果的である。 しかし、オフザシェルフテクノロジーは、棚の上の出来合い技術がなくなれば、そこでお終いだ。 その時に、NASAやESAが、出来あい組み合わせの状態からポリシーを転換できるかどうか。 私は難しいと考える。 有能な役人であるほど、転換に躊躇すると思う。 しかし我々ははやぶさをやったおかげで、例えば「小惑星への着陸まではできます」とはっきり言うことができる。」

技術分野におけるフロンティア・スピリットとは, こうしたノウハウや実績の積み上げであると思う。 「道具から道具を作る」(Web 2.0 などはまさにこれ)ことももちろん面白いが, 何もないところから優秀な道具を作り上げることこそエンジニアの本懐だと私は思う。 かつて自国を「技術立国」と呼んでいた時代には確かにフロンティ・スピリットがあった。 今はどうだろう。 しかし記者会見の席で(プロマネの私見を含んでいるとはいえ)ここまで言ってしまう JAXA/ISAS は本当に変わったと思う。 願わくばこの感覚を忘れずにこれからも頑張って欲しいと思う。

ところで 「5thstar_管理人_日記」で紹介されていた「はやぶさ、帰って来い…」はちょっときた。 おぢさん不覚にも職場の自席で泣きそうになったよ。 歳をとると涙腺が緩んじゃってねー...

☆ "CC Response re: Proposed FDL one-way compatibility wording"

CC の ML の話題のひとつ。 添付されている PDF ファイルはなかなか面白いので興味のある方は是非。 最近 CC の ML や blog がめっさ面白いのだが, 英語不得手で紹介ができない。 最近はこういうのをワッチする人もめっきり減ったかなぁ。

☆ 惑星大怪獣ネガドン

へぇ, こんなんあるのか。 この手の話題は私のアンテナにはほぼ引っかからないからなぁ。 「ほしのこえ」を知ったのも DVD が出てから随分後だったし。

でも, きっと, 広島市内では売ってないだろうな。 文化過疎地だし。

☆ 「動かないシステム」達

みずほのトラブルのときは私もいくつか思ったことを書いたことがある。

あれからもう3年半以上経つのだが, 今回の東証システムダウンや発注ミスの話や耐震設計の偽装問題を見ても「まるで進歩してない」と呆れるしかない。 まぁ偽装問題の件は私の守備範囲外なので(当事者の方々にはお気の毒だが)放っておくとして(そもそも業界の人がパッと見で分からない(つまり検証不能な)書類などいくら作っても意味がない思うが。設計プロセスそのものが機能していないんじゃないか), システムダウンの話や発注ミス(とその後の取り消し操作ミス)の話は聞けば聞くほどマヌケとしか思えない。 分かっているリスクに対処し発生した障害について再発防止に備えるのは当たり前の話。 大事なのは未知の(明らかでない) Issue にどう対処するかだ。 それが「未然防止手法」というやつだ。

例えば, 「セキュリティホール memo」でも指摘されているが, 「みずほ証券誤発注:東証にも欠陥 同じ轍踏み、信用底割れ」に書かれている

「東証はせっかく発注の異常さに気づきながら担当者は電話で同証券に連絡するだけという「マニュアル通り」(天野富夫常務)の対応にとどまった。」

という発想はおかしい。 マニュアルどおりにやって失敗したのならそれはマニュアルが悪いのだ。 上記の言い草は過失の責任を個人に押し付けるもので, 極論すれば「ミスした社員の首を切ってもっと優秀な頭に挿げ換えればいい」という発想だ。 しかしそれは何ら問題の解決になっていない。 人はミスするものだからだ。 個人のスキルに依存するシステムはその一点でもはや破綻している。 (言っておくがこれは「性悪説」でもない。 人の不完全性を善悪といった主観で判断することは問題の本質を見誤る。 それから「マニュアルが悪いならマニュアルを直せばいいじゃん」というのも間違い。 マニュアルが悪いということはシステム運用全体にどこかしら問題があるということだ。 その「真因」を探すのが未然防止への第一歩なのである)

というわけで, この戯れ言では何度も登場するが, とりあえず『トヨタ式未然防止手法・GD3[bk1]を読め, と言いたい。

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2005年12月18日

☆ 雪が盛り盛り

うわっ, ベランダ(ってか屋根がないのでバルコニーだが)が雪で埋まってるよ。 えらいこっちゃ。

エアコンの室外機が雪で埋もれた傘地蔵みたいになっている。

☆ XMPP と音声と映像と

なんと, 最近の XMPP はそういう動きになっているのか。 これは楽しみ。 しかし, それよりも先に Google は IM を他の Jabber サーバと繋げて ICQ や MSN や IRC 等のトランスポータを用意してくれ。 それと Conference 機能もな。

あとデータの暗号化や電子署名も標準化して欲しいものだ。 経路の暗号化だけでは不十分。 wija みたいにクライアントに組み込んでしまう手もあるけどね。

今ふと思ったが, はてなポイントと iWAT が交換できれば面白いのにねぇ。 とりあえず「1 WAT = 100 はてなポイント」の固定レートでいけるはず。 「はてな」は予測市場のツールを持ってるんだから変動相場制でもいいんだけど。

☆ 「知的財産基本法の施行状況に対する意見募集」

1/6 まで。 ってもうクリスマス・ウィークに入るぞ。 パッと見の印象だが, 例によって産業界よりのかなりヤバめな内容になっているように見えるのは気のせいか?

☆ だぁ!

また del.icio.us がいかれてやがる。 いいかげんにしろ!

☆ 「時刻系の話: 閏秒ができるまで」

ふぃ〜, 何とか年内にまとまったよ。 何となくノリで始めちゃったのはいいけど, 途中で仕事は忙しくなるしモチベーションは下がるしで, ものすごく時間がかかってしまった。

色々説明不足なところもありますが, 楽しんでいただけるとうれしいです。 気が向いたら完成図書にまとめようかな。

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2005年12月20日

☆ ネットのフォークロア

どうも世間での「のまネコ問題」は感情的な部分が前面に押し出されすぎてて真面目に考える気にならなかったのだが, こういう視点で考えればいいのか。 更に白田秀彰さんによると「次回の「インターネットの法と慣習」で詳しく取り上げる予定」だそうなので楽しみである。

2ch というかもっと広くインターネット上のフォークロアというのは考えたこともなかった。 しかし素朴な疑問として, あらゆるものを誰かに(何かに)帰属させずにはいられない今のネットでフォークロアは本当に成立しうるのだろうか。 例えば DRM はもちろん GPL/FDL や CCPL のようなものですらネットのフォークロアにとって阻害要因となりはしないか。 モナーのような例は 2ch の特殊な環境だからこそ起こったレアケースなのではないだろうか。 ってなことを考えたりした。

☆ 「CCライセンスの写真共有」って何?

「平山雅浩の日記」の記事経由で知ったが

ってなアンケートがあるらしい。 しかしこれって問いの立て方がおかしくないか? こういう設問なら私だって(一応 CC/CCPL の礼賛者だけど)「NO」だぜ。 だって CC ライセンスを設定できない写真はこのサービスを利用できないってことじゃん。 そんな不便なもの使えるかい。

例えば Flickr で公開されている写真をいくつか眺めてみれば分かるが, CCPL を設定している人のほうが少ない。 当たり前だ。 普通そこまで考えて Flickr に写真を貼り付けている人は少ないだろう。 それどころか「共有している」という意識すら希薄なんじゃないだろうか。 (酔っ払った女性が半裸で踊り狂ってる写真とか平気で公開されてるし。 あんなん by で公開したらエラいことになるよな)

Flickr の良さは CCPL が使えることではない。 Flickr の良さは CCPL 「も」使えることであり, 自分が公開している写真に対して個別にライセンスをその写真の「属性」として付与できることにある。 要するに by とか by-nc とかいったライセンス指定はユーザから見れば japan とか hiroshima とかいったタグやシャッタースピードや絞り値を記録した Exif 情報などと同列なのである。 このカジュアルさが重要なのだ。 Flickr は「クリエイターのコミュニティ」ではない(いや,もちろんクリエイターのかたもおられるけどさ)のだから。 (そうそう, 「プロシューマのコミュニティ」でもない。 しかし「クリエイター(プロシューマ)のコミュニティ」ではないからこそ CCPL が使えるんだけどね)

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2005年12月21日

☆ Wikipedia の「真実」?

日本でも(人権問題にこそならなかったが)似たような事例は過去にあったけど, そこで Nature 誌の調査結果が出てきちゃうところが日本とアメリカの違いなのか(笑)。 まぁでも, 結果そのものに大したインパクトはないような気がする。 百科事典や教科書なんてものは間違いや思い込みがあるのが普通。

これは単にアプローチの違いだ。 百科事典と Wikipedia の違いはパッケージソフトとオープンソース的なソフトとの違いに似ている。 紙の百科事典は頻繁に改訂できない。 だから様々な分野の専門家を集めて「監修」してもらう必要がある。 Wikipedia は随時更新され(安価な)沢山の目を使って「監視」できる。 紙の百科事典は各改訂版の発行日が決まっているから, それに向けて作業を計画する。 Wikipedia は沢山の目があてにできるかわりに期日を決められない。 つまり問題は間違いがいくつあるかではなく, ある間違いが修正されるのに平均どれくらいかかるか(あるいはばらつきがどのくらいあるか)ということだ。

Wikipedia に関して言えば, ある間違いが見つかったとして, それを Wikipedia のコミュニティに伝達するための方法も問題になる。

☆ 「誰が○○を殺すのか?」

各所から。

ウケた。 これだけ並ぶと壮観だなぁ。

この「誰が○○を殺すのか(殺したのか)?」というロジックは実に日本人的だと思う。 多くの日本人は(最近の子供は知らないが)このロジックに幼い頃から慣れ親しんでいる。 つまりこれは「鬼ごっこ」なのだ。

鬼ごっこはまず鬼を決めるところから始める。 鬼を決める方法に論理はない。 一番平和的なのは「じゃんけん」だろうけど, いきなり「じゃあおまえが鬼な」などと言って理不尽に鬼が決められることも少なくない。 憶えがあるでしょ。 そしていったん鬼になったものは他の「誰か」を捕まえる(殺す)まで鬼を止められない。 更に捕まった(殺された)ものは次の鬼にされてしまう。 だから鬼に選ばれなかったものは必死になって鬼から逃げ,隠れ,場合によっては排除しようとする。 要するに殺す「誰か」も殺される「○○」も実は同じ「もの」なのである。 同じものであるにも関わらず「殺すもの」と「殺されるもの」とに区別(差別)することによって人々は理不尽な世間から逃れ安堵感を得る。 そしてその安堵感を貪るために過剰なセキュリティを要求するわけだ。

「誰が○○を殺すのか?」の言葉の意味は鬼ごっこの最初の鬼を決める儀式を指しているに過ぎない。 こんな話は神代の時代からある。 「誰がクマソを殺すのか」, 「誰がアマテラスを隠すのか」, 「誰がヤマタノオロチを殺すのか」, 「誰が鬼ヶ島の鬼を殺すのか」, 「誰が酒呑童子を殺すのか」...

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2005年12月22日

☆ 「初日の出がお正月最初の天文イベント」

初日の出がお正月最初の天文イベントだと思うのだけど。

ツッコミをいただきました。 それもそうか。 宗教イベントかと思ってた。

☆ LUNASTATION SNS

「ルナステーションがはじめているSNSサイト」で紹介されていたので思わず入っちゃったんだけど, う〜ん。 確かにどこかで見たような画面。

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2005年12月23日

☆ 雪が...

広島市内で12月にこんなに雪が降ることはめったにない。

何が困るって交通機関が簡単にマヒするのがねー。 普段ウザイくらい流しているタクシーも, 今日はみんな「賃走」か「送迎」ばっかり。

こういう状況でどうしてもタクシーに乗りたかったら行きつけの店へ行くべし。 お店の人にタクシーを呼んでもらうのである。 水商売の人は大抵それぞれ馴染みの運転手とかいるので, そっちの伝で空車を探してもらうのだ。 まぁ自分で馴染みの運転手さんとかいれば別だけどねぇ。 ちなみに昨夜は私が行きつけの店に行くと馴染みの運転手さんもいた。 Day off だったらしい。 ...そういうこともあるか。

明日は結婚式に出席しないといけないのだが大丈夫なんだろうか。 ちなみに私は写真係だが, チャペル内は撮影厳禁らしい。 しまった, うっかりしてた。 もうやる気まんまんで「Natura 1600」 まで買っちまったよ。

☆ 「裏技術」

ってそんなの「技術」でもなんでもないじゃん。

それはともかく, 「裏」つまり顧客に内緒でこういう事をやったことがあるかという話なら私は「ない」と断言できる。 だいたい最初の見積もりの段階から納期を守れそうもない無茶なプロジェクトの場合は顧客も感覚的には分かった上で言ってくるものである(まぁ何事も例外はあるが)。 だから, できないときは「できない」と顧客にはっきり言うべきだ。 もちろんただ「できない」と言うだけじゃダメで, 何故できないのか理由をきちんと説明できなければならない。 そして「できない」という点でお互いに合意した上で「じゃあどうすればできるのか」(例えばプロトタイピング的な手段を使ってリリースを何段階かに分けるなど)といった議論が始められるのである。 これができない(あるいは説明をサボる)バカな営業や SE がいるからデスマーチに陥ったり「裏技術」を使ったりする羽目になるのだ。

某組み込みメーカの話だが自製品の品質を落とすようなスケジュールを顧客から要求されても断固として拒否するそうである。 その代わり自社の技術力には絶対の自信を持っていて実際に故障率も少ないらしい。 顧客もそれが分かっているからそのメーカを信頼し製品を欲しがるわけだ。 顧客の言いなりになることがかえって顧客に不利益をもたらし自らの信用も失うことがあり得る。 それは顧客に対して誠実であるとは言わないのだ。

顧客(ユーザ)には誠実に。 これはどんな仕事でも同じ。

(追記) おおおおっ, 「裏・技術」じゃなくて「裏技・術」なのか。 なるほど。 ツッコミくださったかた, どうもです。

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2005年12月24日

☆ Christmas Tree Cluster

(天体写真じゃないけど)ついでに私の拙作も。

みんなみんな, Merry Christmas !

☆ メモ

忘れちゃうのであらかじめメモッておく。

プロのカメラマンは別にいるそうなので, こっちは楽なもん。

そういや, 前にどこかで「フィルムを冷蔵庫で保存している」と言ったら凄く驚かれたことがある。 あまりに驚かれたので, そのフィルムをX線セーフティケース(空港とかのX線検査除けに使うやつ)に入れていることは言えなかった。 普通するよね? しないかな?

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2005年12月25日

☆ 結婚披露宴会

いやー, 食ったー, 飲んだー, 疲れたー。 新郎新婦さんはお疲れさまです。 他の皆さんもお疲れでした。

遠方から来られた方々は新幹線が遅れたりして結構危なかったらしい。

チャペル内は撮影禁止だったけど, 撮りたかったよう。 式後のセレモニーで撮りまくっていたら一本目のフィルムが終わってしまった。 しまった, 自分の性格を忘れていた。

私は天体写真からカメラに入ったひとなので, 人(というより動くもの全般)を撮るのが苦手なのだ。 なので, 人を撮るときは「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」式にとにかく撮りまくる。 10枚撮って3枚まともならいいほうだったりする。 デジカメの場合はメモリが残っている限り何百枚でも撮れるので, 残り枚数を気にする必要がない。

披露宴は広島プリンスホテル。 元宇品(広島港の近く)にある新しいホテルで, 国際会議などにも使われたりするだけあってなかなかいい感じ。 これがねぇ, 披露宴会場からの海の眺めが絶景だったのよ。 披露宴会場って「窓のない閉鎖的な空間」というイメージがあったのだが(そのために高感度フィルムを買い込んだのだ), その先入観は完全に打ち破られた。 むしろ明るすぎて逆光対策をする必要があったくらい。

料理も絶品。 ホテル内のボストンというお店でイタリア料理だったのだが, めっちゃ美味かった。 披露宴で料理をマジ食いしたのは初めてかも。 ワインもオリジナルだそうで(私はあまりワインを飲まなかったのだが)みんな「おかわり」し過ぎ。 日本酒も美味かったという話だが私は飲んでない。 (あるならあるって教えてくれよぉ)

結局フィルムは予備まで使い切ってしまった。 現像代が怖い。 昔は Photo-CD を頼むと中7日くらいかかってたような気がするが, 最近は1日以内で出来てしまうらしい。 時代は変わる。

2次会は(知る人ぞ知る)「鳥勝」。 私はいったん自宅に荷物を置いて戻ってきたら既にみんな出来上がっていた。 そのまま新郎宅で3次会。 新郎新婦がホテルに戻った後も宴会は続くかと思われたが, みんなあっという間に沈没。 私はひとりで劇場版Zガンダムの DVD を観たり。 (II を観ないうちにこゆこと言うのはアレかも知れないが, 劇場版Zってちゃんとオチがつくの? 特に女性キャラのシーンが少なすぎるような気がする。 あれじゃ終盤へ話が繋がらなくなりそうな気が...)

いやー, 皆さん本当にお疲れ様でした。 そういや世間じゃクリスマスだっけ。

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2005年12月27日

☆ CC v2.3

といっても Creative Commons ではなくて ISO/IEC 15408:2005 のこと。

CC とはつまり Common Criteria のことだ。

☆ 「改ざん可能な認定プログラム」

asahi.com へはリンクしたくないので「セキュリティホール memo」から。

いまだによく分からないのは「改ざん可能な認定プログラム」というやつ。 プログラマの感覚では(合法か非合法かという問題はあるにしても)プログラムというのは基本的に改竄可能なものだ。 逆にいうと改竄不可能なプログラムは *絶対に* 作れない。 この辺の話は essa さんの記事が参考になるが, それとは別に, この問題は話が妙な方向にずれてきているのではないだろうか。

「「偽装を見抜くには現在の何倍ものコストが必要だ」(鈴木社長)」

という言い訳はそもそも問題外。

「「建築確認は構造計算書と図面の整合性を見るもので、十分な耐震性があるかどうかを見るものではない」(藤田社長)」

という言い訳は一見まっとうに見えるが, 要するに耐震性については何ら Audit を行っていないといっているに等しい。 誰も Audit を行わず「それは私の仕事ではない。おまえの責任だ」と言いあっているのである。 これはもう「誰が日本建築技術を殺すのか?」とでも言いたくなるような事態。

合理的な観点で Audit が行われなかったのなら, それは「見ていないと言っていい」と思う。

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2005年12月28日

☆ 「Web 2.0が嫌われる理由」

そうなのかな? まぁ,そう思う人は確実にいると思うけど。 でもそれで嫌うのなら何ら問題ではないような気がする。 たとえ結論が違っていても論法に大して差がないのなら, それは単に「気分の問題」であり「時間が解決する問題」であるということだ。 実は(そう思い込んでいるだけで)全然「異質」じゃないんだよね。

個人的には, Web 2.0 が嫌われる本当の理由は, それが「何か新しい概念が提唱され、新語が定義され」ているようにはとても見えないからだと思う。 (欧米じゃどうか知らないけど)日本の古参のエンジニアは特にこういうものに対する拒絶反応が強いんじゃないだろうか。 今まで散々だまされているからねぇ。 「なんたらプロジェクト」とか「これからは〇〇の時代だ」とかいったものと何が違うのっていう話だ。

☆ どうしたんだ?

また del.icio.us が調子悪い。

例の買収話からこっち頻繁にサーバが落っこちるのだが, 何やってるんだ? まぁもともと del.icio.us って安定性はイマイチだけどな。 こう頻繁に落っこちるようじゃ乗り換えを考えなきゃいかんかなぁ。 しかし, 既に気楽に乗り換えれるような量じゃないんだよな。 とっくに 6,000 アイテム超えてるし。

頼むよ, 本当に。

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2005年12月29日

☆ 平和な年末

今年はなんとクリスマス前に今年の仕事を全部終わらせてしまった。 ありえねー。 17年この業界で飯食ってるけど初めてだよ。

さって, 朝食食べたら部屋の大掃除を始めなきゃ。

☆ 脳内「神浦元彰 vs 田中宇」

ツッコミでは「それとも田中宇?」と揶揄されてしまったが, 実は最近はむしろ神浦元彰さんの方に傾いていたり。

でももちろん田中宇さんの記事もチェックしている。 両者はバックグラウンドも話の展開のさせ方も全く異なるのだが(故に異なる結論になることが多い), どういうわけだか分析が妙な具合にシンクロする瞬間がある。 読んでいる側としては, これが面白くて脳内に勝手に「神浦元彰 vs 田中宇」という構図を妄想して遊んでいるのだ。

これはもう「ジャーナリズムのオタク的消費」か, などと思ったり。

☆ 今年はこれで終わり

今年の更新はこれで終わり。

これから友人宅で前夜宴会し明日は湯原温泉へと出かけます。 嗚呼, 何年ぶりの年末旅行。 やっと行けるよ。 で, そのまま実家へ直帰する予定(帰還命令が出てるのだ)。

それでは皆様, よいお年(歳)を迎えられますようお祈りいたします。

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