Flickr Mail でスイスのかたから 「あなたの写真を使わせてもらったよ」(かなり意訳。本当はもっと丁寧) というメッセージをいただいたので早速見に行ってみた。 ページ中の広島城の写真がそう。
クリエイティブな意図などまるでなく, ただの「お散歩カメラ」に過ぎない写真にコミュニケーションの利便性のためだけに CC の by ライセンスを付けているのだが, こういう風に2次利用されるのは嬉し恥ずかし。 これって「コラボレーション」なんて大そうなもんじゃないよね。 そこらに落ちてた素材を使ってみただけ。 でもそこで(国も言語も文化背景も違う)まるで知らない同士が「使ったよ」「ありがとう」のやりとりを交わせるんだから, Flickr は, いや「ネット」は面白い。
それでも, こんな単純な「遊び」にすら CC/CCPL のようなご大層な仕掛けが必要であるという「現実」にもっとちゃんと向き合うべきなんじゃないのか。 身内同士なら日本人同士なら口約束や「場」の規範で済ませられる事も「ネット」ではそうはいかないって事だ。
いや正直な話, この広島城の写真って自分ではそれほどお気に入りってわけじゃないんだよね。 なんか観光用のパンフレットみたいだし。 でも, 何故か外人さんには微妙にウケがよいらしい。 この辺も Flickr の面白さだよね。 私としては酔っぱらって撮った写真の方がよほど面白いと思うんだけど(自分で何撮ったんだか憶えてない)。
ちょいと面倒な障害が発生。 こういうときはソフトしかできないエンジニアであるところの自分の無力さを痛感してしまう。 周りの方々の助けを借りつつ原因を解析中。
こういう事が続くと組込みが嫌になってアプリケーションに逃避したくなる。 まぁ, でも, 逃避したところで中途半端には変わりないからアプリケーションやったって同じことなんだけど。
さすが「野尻ボード」の議論はアツイ。 個人的にはこの案がツボ。
(1) カイパーベルト天体のうち最大のものを「惑星」とする。
(2) より大きなカイパーベルト天体が見付かるとそれまで最大だった「惑星」は小惑星に降格する。
(3) 「惑星」の名前は代々「冥王星」を襲名する。
これがはてなアイデアなら 100pt 以上つぎ込むのに。 ちなみに今のところはこんな順位になってるらしい。(ただし今後の観測で変わる可能性がある)
2003 UB313、冥王星、2003 EL61、2005 FY9、セドナ、オルクス、クワオア
冥王星を無くすってのはないだろうな, きっと。 その天体が(小惑星ではなく)惑星であることの認定は単に軌道要素や物性のみで決まるわけではないからだ。 つまり科学以外の要素が入らざるを得ない。 まぁ今後が見物ですな。
そういえば新しい天体が新たな惑星になるとして果たして和名がつくのだろうか。 これも微妙。 「冥王星」という名は野尻抱影さんが『科学画報』昭和5年10号で提案したのがきっかけらしい。 ただし『理科年表』や『天文月報』ではしばらくの間この和名を認めなかったそうだ。 『理科年表』にはじめて「冥王星」の名前が載ったのは戦争を経た昭和22年(1947年)版からとのこと。
パキスタンの理論物理学者 Pervez Hoodbhoy 教授によるテキストの最新版。
個人的にはちょっと首をかしげる部分もあるけど, まぁ 8.6 も近いことだし。 ついでに, デジカメをもっておられるかたは是非8時15分のイベントにご参加を, と宣伝してみる。
1997年頃から Spiegel というニックネームを使っているのだが, 国内はともかく国外では同じことを考えるかたが結構おられるらしい。 しかもドイツじゃ同名の雑誌もあるし。
というわけで「YAMDAS現更新履歴」の記事で紹介されていた「O'Reilly Connection」にサインアップしてみたが, 既に Spiegel はどなたかが登録済みだった。 最近はこういうケースも珍しくなったんだけどなぁ。 まぁ技術系のサービスでは大抵 Spiegel ではとれないんだけど。 ってか O'Reilly の各サービスで共通なのね, このアカウント。 ええんか, これ。
8/2 の日付は 8/3 の間違い。 やちゃたよ。 でも面倒なのでなおさない。
社会人になってから多分はじめての夏休み。 いや, 病気で療養とかは除いてね。 私, この業界, かれこれ16,7年くらいやってる筈なんだが...
しかし世の中そう甘くはない。 先のトラブルが収束しきってないので(一応休むけど)遠出できない。 明日は松江は水郷祭なので帰省しようかと思ってたのに。 腹立たしいので, 明日は海に行くことにする。 って7時集合かよ。 起きれるのか, 私。
というわけで8時15分のイベントに参加しました。 みなさんの8時15分はどんなだったでしょうか。
Weblog にも書いたけど, テーマを決めて撮るなんて初めてじゃないだろうか。 天体写真は別として。 まぁでもやってることはいつもの「お散歩カメラ」と変わらなかったり。
朝っぱらから物凄く暑くて熱中症寸前。 記念式典であんなだだっ広いところに出ている人達ってよく我慢できるなぁ。 自宅に帰って写真をアップしたら疲れ果ててそのまま夕方まで寝てしまった。
リンク先が面白いらしいのでメモ。 確かにペアプログラミングが効率がいいのは分かりきってる。 デス・マーチをおこしてるプロジェクトなんかはペアプログラミングにならざるを得ない。 「はてな」が偉いなぁと思ったのは 「重要なものや大規模な開発を行う際によくペアプログラミングの手法を取り入れて」 いること。 全てのプロジェクトや工程でやったらエンジニアが壊れちゃうよ。 そのくらいペアプログラミングってのは hard work なのだ。
他所の企業などでは社員一人一人のネットへのアクセスをトラッキングしたり, 過激なところではマシン一台一台にカメラを置いて監視するとかやってるところもある。 冗談じゃない。 与えられた業務だけこなしてればいいと思うのは管理職や経営者の発想かもしれないが, 実は業務以外の残り70%から90%にエンジニアの努力とプライドがある, と私は思う。
疲れたー 寝るー
気をつけてはいたつもりなのだが, これまた派手に焼ける。 全身ピリピリするよ。 水浴びしてクールダウンさせないと。
昨日海に行って気付いた衝撃の真実。
泳げなくなっている...
いや厳密には泳げるのだが, すぐにへたばる, 息が続かない。 私はもう足のつかないところでは泳げません。 とほほ。
まぁ Geobloggers がサービスとして生き残れるかどうかは確かに微妙。 PayPal のドネーションだけで運用してるみたいだし。 Flickr 限定というのもちょっと, ねぇ。 こういうのはサービス横断的にやらないと面白くない。 (はてなマップも同じ文脈で面白くないが, Flickr と「はてな」じゃユーザ規模が違い過ぎる)
Flickr 自体は Yahoo! (Yahoo! Japan じゃないよ)に買収されたことによりかえって安心感がある。 まぁでも永遠に続くサービスなんてものは存在し得ないけど。 それよりもクレジットカードのない私は Pro アカウントが取れないので, どうしようか悩み中。(やっぱ弟にたのもうかな)
Greasemonkey + GMiF はかなり便利。
この手のヘルパーツールがなかったら Geobloggers を利用する気にはなれなかったろう。
GMiF 2.3 以降では過去に自分が Geotagging した写真の情報も見ることができるようになっている。
最新版では画像ファイルの ExIF データから経緯度情報を読み取れるようにもなっているらしい(おそらく Flickr の API を使うんだろう)。(追記: 勘違い。FlickrFly の話でした。ゴメン)
しかし, Greasemonkey は確かに恐いよなぁ。 最近の Firefox の動きを見ているとかつての IE と同じ道を突き進んでいるように見えてしょうがない。 「Web 2.0」なんてかっこいいキャプションを付けたところで, 結局は Microsoft が1995年以降に夢見たこととそのために ActiveX なるものに手を出してしまったこと(これ自体は Cyberdog への対抗もあったろうが)の「再放送(Rerun)」に過ぎない。 そう考えると Greasemonkey は Firefox にとっての ActiveX (あるいはそれ以上)になってしまう可能性がある (ActiveX は一応電子署名によって不正なアプレットとそうでないものを区別しようとするが, Greasemonkey にはそういったものが一切ない)。 果たして Mozilla およびそのコミュニティは Microsoft よりうまくやれるのだろうか。
ちうわけで, 最新版は Greasemonkey 0.5 beta + GMiF 3.0 beta なのだが, 少なくともベータがとれるまでは恐くて使えないのであった。
よく分からないけど, 単に商標の取りやすさじゃないの?
ついでに Flickr の話題をもうひとつ。
最近追加された機能で面白いのが Explorer と Interesting。 特に面白いのが「Interesting photos from the last 24 hours」。 こういう写真が Flickr でほいほい公開されちゃうってのは凄いよ。 いやホントに凄いんだって。 是非 RSS で配信して欲しいんだけど。
ちなみに自分の写真の Interesting Photos も見ることができる。 私の Most interesting は例の広島城の写真。 理由は不明。
あと今日たまたま見つけてウケたのが cospho の写真。 こういう世界ってどうなってるのかよく知らないのだが, 物凄い勢いでアップされていくのでちょいと見とれてしまった。
そういえば山形浩生さんも Flickr に乗り換えたらしい。
今日は長崎の原爆記念日なのだが, ぶっ飛びましたな。 いわくつきの日じゃねぇ。
日曜に撮った写真をコンビニでプリントして持っていったら先輩の郵便局員が狂喜乱舞。 私もアジのあぶり焼きをお裾分けしてもらった。 さって, これからお祭りが始まるねぇ。
(追記)
「郵政族議員を落選させよう」リストはそのまま「郵政族議員を応援しよう」リストとしても使える。 う〜ん, 面白い。
デジカメで撮った画像をプリントするなんて今まで考えたこともなかったが, 今回は頼まれてコンビニへ行ってみた。
1枚30円は今時にしては高い気もするが, 利便性と引き換えの値段と考えれば悪くはないか。 41枚プリントするのに約2分。 速い速い。 こりゃあデジカメが売れるわけだわ。
しかし, 相変わらずフジカラーは色調がねぇ。 なんでこんなに眠たい色調になってしまうんだろ。 でも日本ではフジカラーのひとり勝ち状態だし。 皆この状況を異常だと思わないのだろうか。
まぁ自分でプリンタを買ってやればいいんだろうけど, 私一人に限れば, 紙なんて互換性の低い媒体にわざわざコピーするなんてナンセンスだと思ってしまうので, 多分買わないだろう。
IBE 方式とやらをよく知らないで書いてしまうが, これって要するにプロバイダが CA を引き受けて秘密鍵(!)をプロバイダからダウンロードさせる方式なんだよね?
素朴な疑問として
ってなあたりが気になるが, 記事を見てもどうなっているのやらさっぱり。
それ以前に, そもそもスペルがおかしくないか? Identity-Based Encryption では? それとも違うものなのか?
一見正論っぽく聞こえるけど, これが通用するのはせいぜい1990年代までだろう。
そもそも契約形態の説明にある
「納品した後は「作りっぱなし」で足元の明るいうちにとっとと姿をくらますか、二次開発と称して次の契約を結ぶことになります。」
なんて現場のエンジニアが聞いたら怒るぞ, 多分。 まぁ孫受けか曽孫受けくらいなら「作りっぱなし」ってのもあるかもしれないが(そして発注した側は大迷惑を被る), 今時の契約形態は大抵「業務委託」であって, 「納入」は確かにひとつのマイルストーンだけどゴールではない。 やり方はどうあれ作ったものに対する責任は使うユーザではなく作った我々にあるのだ。 この当たり前の事実を前に「作りっぱなし」など(今も昔も)あり得ない。 しかも, (もちろん作るものによっても違うのだが)特にアプリケーションにおいては, 開発の現場は開発会社から顧客の側へシフトしつつある。 つまり開発会社はソフトウェアという「物」を納めているのではなく, 開発システムそのものを顧客に提供しているのだ。
もうひとつ。 開発会社がスキルを抱え込んで顧客には成果物だけを提供するというスタイルは終わっているということ。 つまり「ホーティカルチャー」的な考え方さえ時代遅れになっているということだ。 むしろエンジニアのスキルに依存するような開発手法を排除する方向に向かっている。 スキルに依存する部分を排除すればエンジニアは(ものによって最低基準はあるにせよ)誰でもいいことになる。 例えば私のような「流しのプログラマ」でもいいわけだ。 「庭師」など必要ないのである。 そして, これらの開発システムを全部引っくるめて提供できる開発会社が技術力のある会社であり, 顧客からの信頼を勝ち取ることができる会社なのだ。
いや, 流行か何か知らないけど, やっぱり邪魔な存在。
まぁ雑踏や満員列車内でぎゅう詰めのバックパック背負われるよりはマシだけどね。 それでもバッグを後ろにダラダラ引こずれたらいっしょやっちうねん。 何度足を引っかけられそうになったことか。
たのむからちゃんと周りをよく見て, あと少しだけデリカシーを発揮してくれよ。
顔の皮がむけて大変なことに。 斑模様になっちゃってお外に出られません。
この皮ってとっておいて財布に入れたりしたらご利益ないのかなぁ。
流行ってるみたいなので
うちの Weblog でも対応しました。 取り敢えず個別エントリーのページのみ。
ここではやらない。 時々ブックマークしてくださる奇特なかたもおられるが, 基本的には「脳内オブジェクトのシリアライズ」に過ぎないし。 向こうの方はそれなりに真面目に考えて書いてるので, むしろ向うの読者が増えてくれると嬉しいのだが。
こういうものを設計する場合に大事なのは「流れ」を計算して設計することだと思う。 物(情報)が流れなければお金も流れない。
一応, 私の態度を表明しておこう。
私は「今のところ」アンチ小泉である。 「今のところ」と書いたのは各党のマニフェストがまだ出てないため。 しかし必ずしも「郵政民営化」に反対ではない。 っていうか「郵政民営化」なんてどうでもいいと思っている。 だって郵便局なんて利用しないもん。 (親戚や知り合いに郵便局員が結構いるので大きな声では言えないが)年賀状だって書かないし郵便貯金も簡易保険もない。 私にとって郵便局はランドマーク以上の価値はない。 マスコミ報道などを見ても本当に明確に 「郵政民営化をしなければならない」 とか 「郵政民営化をしてはならない」 とか思っている人がどの程度いるのかと思ってしまう。 直接利害関係のある人達を除けば微々たるものなんじゃないのかって気がしてくる。 私のように「どうでもいい」と思っている人は「民営化? いいぢゃん別に」程度じゃないのか。
今回は国内における blog 普及期の国政選挙ということで盛り上がりを期待しているかたもいるようだが, いつもと同様「カーニヴァル」以上の盛り上がりは期待できないと思う。
私がアンチ小泉なのは今の外交政策がダメ過ぎるから。 6ヶ国会議なんかメチャメチャ分かり易い。 田中宇さんは「世界の変化に追いつくための解散総選挙」で 「今回の6カ国協議では、日本はすでに半分のけ者にされていた」 と書かれているが, 実は最初から相手になんかされてない。 重役会議で発言権のないダメ管理職みたいなもんだ。 ダメ管理職にできることはあらかじめ根回しされたシナリオ通りに振る舞うことだけ。 しかも部下には偉そうなところまでダメ管理職そのままだ。 こうやって対米外交も対東アジア外交もイラクへの対応も何もかも失敗している。 みんな今だにイラクに自衛隊が派遣されていることを憶えているだろうか。
日本はジャイアンに従うスネ夫みたいな役回りを期待したのかもしれないが, 実際には「ドラえもんのいないのび太」でしかなかった。 そんな失策を繰り返す人に政党になんで票をやれようか。
とはいえ代役がいないところが今の日本の本当にダメなところなんだよなぁ。 今回も無効票代わりに民主党か共産党に入れようかな。
外野から好き勝手なことを書いてしまうが, 要するに「Debian」という名前はブランドと化していて, そのブランドを誰が継承するかという話に見えるんだけど。
選挙前の各党の議席数は以下のとおり。(Wikipedia の記事より)
政党 | 議席数 |
---|---|
自由民主党 | 249 |
民主党 | 175 |
公明党 | 34 |
日本共産党 | 9 |
社会民主党 | 3 |
自由連合 | 1 |
無所属 | 3 |
欠員 | 3 |
1万株発行済としたとき, 獲得議席(x)に対する配当(x/48)は以下のとおり。
獲得議席数 | 1株あたりの配当 |
---|---|
48 | 1.000 |
100 | 2.083 |
150 | 3.125 |
170 | 3.542 |
190 | 3.958 |
210 | 4.375 |
220 | 4.583 |
230 | 4.792 |
240 | 5.000 |
250 | 5.208 |
例えば1議席しか取れなかった政党の場合, 発行株数が208以下なら配当が1.00以上になる。 34議席なら7,083株まで。 ってもう遅いか。
...まぁ投機に走るっちう手もあるけど。
困っておられるようなので何とかしてあげたいのだが, どうしていいか分からず悩み中。 ってか本気で拙作の設計の見直しをせんといかんかも。 (まぁ今のがそれほど真面目に設計したわけじゃないけどさ)
調べものの最中に RFC の日本語訳を公開してるページを見つけたのでメモ。
ん〜, 自民党は序盤でいきなり乱高下してたけど, 今は 5.00 で張りついちゃってる感じ。 民主党も同じく 5.00 で張りついてるし。
今回の企画で的中すれば大したもんだけど, どうもそうはならない気が。 昨日もちょっと書いたけど, 自民党と民主党以外で 1 株あたり 1pt 以上の配当(厳密には配当ではない)がもらえる可能性は殆どない。 あとは投機で稼ぐしかないんだけど...
今のところ全体的に割高感があって「買う」気にはならんよなぁ。 予測で買っているというより単なる人気投票っぽい感じ。 もう少し値動きが出ればねぇ。
まぁまだまだこれからだからな。
ツッコミからの情報。 情報感謝です。
「Wang's sufficient conditions」というのは1年前に話題になったあの論文の話である。
個人的には伊藤穣一さんの記事にそれほど批判的ではない。 原爆や太平洋戦争について語る時には政治的な文脈と「国民感情(なるものが存在すると仮定してだが)」の文脈が乖離していることを示し, 両者を見せなければフェアではないと思う。 日本の政治には民意を吸い上げるシステムが存在しない(そのもっともデフォルメされた姿が「小泉内閣」だろう)。 伊藤穣一さんの記事は政治的な文脈では頷ける部分もあるがフェアじゃないとは言える。
例えば 「毎年のようにお花見時期に平和公園で乱痴気騒ぎをおこすが, それを被爆者やその遺族たちが必ずしも快く思っていないことを知っているのだろうか」 という問いかけを当の広島市民にすることもできる。 「記憶を風化させない」というが, 60年経った今「記憶」が風化しないわけがない。 私達の多くはそれを体験していないのだから。 もし本当に被爆体験を後世に残したいのならひとつづつファクトを積み上げた「記録」をベースに議論を続けなければならない。
(8/20 追記) 私はむしろ「ビンラディンとヒロシマ」の方に感銘を受けた。 そりゃあ Pervez Hoodbhoy 教授が書かれたこの内容の全てに納得しているわけではないけど,
「合衆国がその手の汚れを払い落として先へ進んでいこうと、別のところでは、死んだ都市の放射能をおびた瓦礫が、恐怖の念ばかりでなく、核兵器を求める取り憑かれたような欲望をも生み出していた。」
という一節は的を射ている。 「終戦」という政治的レトリックを真に受け 「戦争は終わったんだ。 これからは悲劇が二度と繰り返されないよう努力しなければならない」 などと無邪気に考えているのは実は日本だけなんじゃないだろうか(これがリセット感覚に繋がっているのだろう)。 しかしそのレトリックの意味するものは, 単に世界的な「殺戮ゲーム」からのドロップアウトを宣言しただけのことに過ぎない。
それにしても今だゲームに参加し続ける他の国々は「戦後」から「冷戦後」そして「アメリカ以後」へと順調に局面を進めているのに, ゲームからドロップした日本は今だに「戦後」すら抜け出せないのは何故なのか。 「戦後」の向こう側にあるものがビジョン化されていないのではないのか。 ビジョンを示せる(政治屋ではなく)政治家はいないのか。
日本は世界に対して根本的に間違ったメッセージを発しているのではないのか。 それが二流国へと順調に転がり落ち続ける日本の本当の問題なのではないのか。
いやぁ, 小泉さんは凄いね。 まだ選挙は始まってないけど, ほぼ大勢は決まったじゃん。 外交はダメダメなのに, 何でこういうのになると異様に巧さを発揮してしまうのだろう。 そのギャップが今だに理解できない。
「総選挙」を自民党内選挙の手段として使うとは。 「小泉 vs 造反議員」という択一問題なら造反議員の負けに決まってる。 しかも「国民」の意識から他の政党を忘れさせることができる。 党の方針に従わない議員を公認しないのは当たり前の話であって, 以前はそれすらできなかった自浄作用不全政党というだけのことに過ぎない。 民主党も頑張ってるみたいだけど, 「自民党」的な運営手法がアダになって効果的な手を打てないようで。 だめだな, こりゃ。
先の話だって, 伊藤穣一さんを批判する前に「国外からはそうとしか見えない」日本の状況をなんとかしようと議論を始めるのが(時期的にも)普通だと思うんだが, そうならないところが「日本のブログは趣味にかたよる」とか言われる要因なんだろうな。
しかし, これで「国民」は為政者が選ぶ政治屋を承認する「装置」と成り下がった。 「象徴国民」だな。 しかも幹部官僚の栄転先としての新たな受け皿も誕生したわけだから万々歳だろう。
初めての夏休みを満喫し17日から仕事を再開したのだが, ギアが3速以上に上がらない。 おまけにまたトラブルが発生して解析におおわらわ。
夏休み後半は大学時代の先輩のお宅でまったり自堕落な生活。 スロットで30万も勝って気が大きくなってる某後輩がZガンダムの DVD Box なんか買って来るものだから徹夜で全50話観ちまっただぁよ。 ひとさまのうちで。 あっ, 「スウィング・ガールズ」も観た。 ひとさまのうちで。 よろしいですな。 本仮屋ユイカちゃんに萌え萌え。 ここ何年も邦画やTVドラマなんて見なかったのでちっとも知らなかったよ。 これからは「ファイト!」もちゃんと見ることにしよう。 ってやっぱり全然見てないけど。 釣りもした。 夜釣り。 まぁ飲む方がメインだったけど。 ギンポなんか釣っちゃったよ。
ちうわけで夏休みを引きずったままなかなかペースが上がらないのである。 脳内 BGM も「星空の Believe」だし。
静香ちゃん vs ホリエモン って日本の国政選挙はいつからまんがまつりになったのだ。
株価のリミッターが外れたら(もともと外れてたのかもしれないけど)大変なことになってるみたいで, 一時期すンごいバブル状態に。 せっかくなので手持ちの株を全部売っぱらっちまった。 儲けにはなったのでよしとする。 現在も自民党は割高感あり。 逆に民主党,公明党は割安な感じ。 売っぱらってよかったよ。
あと発行株数が増えている。 配当の方法も変わった。 8/20 現在, 政党あたりの発行済株数は12,980株。 政党ごとの獲得議席数が選挙前と全く同じであるとすると以下のようになる。
政党 | 議席数 | 配当/株 |
---|---|---|
自由民主党 | 249 | 8.67 |
民主党 | 175 | 6.09 |
公明党 | 34 | 1.18 |
日本共産党 | 9 | 0.31 |
社会民主党 | 3 | 0.10 |
自由連合 | 1 | 0.03 |
無所属 | 3 | 0.10 |
ちなみに1株あたりの配当が 1.00 以上になるためには 29 議席以上獲得する必要がある。 ただし, これらの値は発行済株数で変わるのでご注意を。
選挙1週間前あたりで配当目当てに買い注文を行うかも。
(追記)
配当一覧を作ってみた。
Javascript なんて忘れちまったぜ。
やっつけなのでソースコードを見て笑わないように。
やっぱ止めました。
酔っててすまん。
今日は「てんまみち」で飲み放題イベント。 「金冠黒松」蔵元の杜氏である日下信次さんがゲストとしていらっしゃった。 蔵元の村重酒造は岩国だが, 日下信次さんは広島市内のかたらしい。 でも仕込みの時期は蔵元に入り浸りだとか。 かなりいい男である。
いつもは友人や知り合いを誘うのだが, 今回はみんな都合が悪くてひとりで参加。 でもいろいろな話を(ここでは書けないような話も)伺った。 こういう比喩は失礼なのかもしれないが日下信次さんは本物のハッカーだと感じた。 それは Jocker というお酒に端的にあらわれている。
自分で言ってなんだが, 私は「ソフトウェア・エンジニア」とか「プログラマ」というのは社会的ヒエラルキーの最下層に位置する存在だと思っている。 それはこれらのカテゴリで「ハッカー」と呼ばれる方々にしても同じだ。 他の業種に比べてコンピュータ・エンジニアリングの底の浅さは救いがたいものがある。 これでアジャイルがどうとかロングテールがどうとか言ってるのだから「哀れ」を通りこして「滑稽」でさえある。
やはり私の方向性は間違っていないと確信すると同時に, まだまだスタートラインでまごついている自分を発見して「もっと努力しなきゃ」と決意を新たにするのであった。 酔っぱらっちゃいるけど良いお酒であった。
素晴らしい機会を与えられたことに感謝します。
ised@glocom 設計研 第4回議事録が公開。 周回遅れの読書。
設計研の議論ってどうも違和感があるっていうか苛つくっていうか, そんな感じが以前からしていたのだが, 今回の議事録を読んで理由が分かった。
設計研のアプローチって摂動法なんだよね。 それも特別摂動の方。 しかし摂動法というのはまず確固とした理論体系があって, その応用として成立するものだ。 見たところ理論的な裏付けもなく, ただ目の前の事象を積分しただけのものに対して「複雑系」がどうのとか「創発」がこうのとか言っている感じ。 「複雑系」だの「創発」だの言うのなら, まずそこに至る構造を抽出し, その上で「複雑系」や「創発」を許容するアーキテクチャは何か議論するのが「設計」だろう。 設計研のやってることは偶発的に顕れる「複雑系」や「創発」をあてにしているだけだ。 最初の1フィートで間違っているよ。 これはもう錬金術だ。
ダメ過ぎる。 折り合いがつかないのは論点が噛み合ってないからだ。 そこをスルーして強引に決着をはかろうとしてもうまくいく筈がない。
何の事か分からないかたは 「Preserve Spectrum against PLC/BPL interferences !」 あたりを読みなされ。
久々に膝を打ったテキスト。
トリックスターというのはうまい喩えだ。 「ホリエモン」はもはや個人のキャラクターを越えて現象となりつつある。 この状況下ではホリエモンは「ホリエモン」を演じざるを得ないのではないか。
トリックスターは境界人であり常に誰かの影法師だ。 トリックスターは権力者(彼は神であり同時に鬼だ)の命令で鬼を討つ。 鬼(=神)の影法師だからトリックスターもやはり鬼として振る舞わなければならない。 これはもう日本の記紀や民話の悪趣味な再現に他ならない。
「ホリエモン」はヤマトタケルでありスサノオであり桃太郎であり坂田金時だ。 「ホリエモン」を作り出すことでその命令者は権力者として承認され, 討たれた側は「順はぬ鬼神」あるいは「姦しき鬼」とみなされる。 だれが神でだれが鬼かは重要ではない。 「ホリエモン」を境界とした二項対立を演出することが(自民党にとって)重要なのだ。
...なんてな。
原因不明の障害の解析がようやく完了。 対応は来週から。
今の仕事の何が面白いって, 優秀かつ私と脳みその構造が違うかたと一緒に仕事ができることが面白い。 今回も物凄くお世話になってしまった。 大感謝。 今の職場にいる限りできるだけ自分のスキルとして吸収したいものだ。
昨日あたりから胃の調子が悪くて。 職場じゃ「飲み過ぎじゃないの」と言われるが, 言われるほど飲んでないってば。
あぁ, しんど。
Google Talk なるものが流行らしい。
しかし(マシンが貧弱なので)今のところ音声には興味はないし, 他のサーバに接続できない XMPP/Jabber なんて肉なしの肉じゃがみたいなものだ。 よって, しばらくはスルーすることにする。
まぁ,
「オレオレ」じゃない証明書を使って SSL 接続をしてくれる Jabber サーバは Google Talk くらいなものだろうし,
その点は評価できる。
(8/27 訂正)
いまちょっと試してみたらオレオレ証明書だった。
Google おまえもか。
昨日スルーすると書いたのだが, なんとなくいじってたり。
Pandion では接続できない。 Pandion の場合, Jabber ID のドメイン部分がサーバ名と一致してなければならないが, Google Talk ではサーバ名が gmail.com ではなく talk.google.com になっているため, 接続時にエラーとなる。
Psi では接続可能。 ただし Google Talk ではオレオレ証明書 を使っているため接続時に警告が出る。 また「暗号化通信をしていない場合も接続を許可する」設定にしてないと接続時にエラーとなる。 かなりダメダメな作りである(通信自体は暗号化されているようである)。 なお, 証明書の有効期限が 9/3 までとなっているので正式な証明書は別途用意されているのかもしれない。
今のところディレクトリは空っぽ。 Conference room くらい用意しとけよ。 ディレクトリに音声サービスは含まれていない。 まっプロトコルも違うんだろうし当然か。 AIM や MSN などへのトランスポートもなし。 他の XMPP/Jabber サーバへの接続も無効にしてるくらいだから, これも当然かもしれないが。
Google は Google Talk を(メールや音声といった)他のサービス同士を連携させるプラットフォームとみなしてるんじゃないだろうか。 Google Alert や Google News の RSS 配信などと連携できたら面白そうだし, 最終的には Google desktop に組み込むことも考えているかもしれない。 Wija みたいに地域通貨を組み込むことだって不可能じゃない。 しかし XMPP/Jabber サービスとして Google Talk を見た場合, あまりに実装がショボすぎる。 まぁ「今後に期待」といったところか。
ちなみに Psi についてはこちらに日本語化パッチがある。 あと Google Talk 用のアカウント ******@gmail.com (現在非公開)を作ったので roster に加えたいかたはご自由にどうぞ。 そうそう, 招待状もようけ余ってるよン。
「吾妻ひでお公式HP」に竹本泉さんのイラストが。
腑に落ちる内容。 小泉政権のロジックの多くは個人的動機に基づいている。 まず「郵政民営化」ありきでそのための方便として「政治改革」を掲げているに過ぎない。 だからその発言はさっぱり要領を得ないものになる。 でも, たとえそれが分かっていてもダメだと思っていても決して「No」とは言えない。 それを言えば「旧保守派」の一味とみなされるからだ(今回の選挙は「桃太郎の鬼退治」なのだ)。 なによりも小泉政権を支持することは「気持ちいい」。 これはまさに 9.11 以降アメリカがやったことのパロディである。 これに抗うのは難しかろう。
それにしても今回の民主党のダメさ加減はどうしたことか。 「当社比二倍」くらいでダメな感じである。 ひょっとして民主党は自民党に勝たせようなどと考えているのだろうか。 やっぱ今回も棄権票かなぁ。
友人と「かなわ」で昼食。 なんか毎月の恒例行事になりつつあるな。 眺めのよい座敷に案内されたので思わず写真を撮ったが, ちょっと失敗だったかも。(赤っぽくなってしまった)
その後, 段原のワーナーマイカルで映画。 友人は「チャーリーとチョコレート工場」が観たかったらしいが, 9月の上映だった。 残念。 しょうがないので「スターウォーズ エピソード3」を観る。 実はまだ観てなかったのだ。
最近話題になっていた「海賊版撲滅キャンペーン」も見た。 わざわざ映画館に足を運んで金を払って観ているまっとうな客に向かってこの CM を流すとは, 確かになめてるとしか思えないな。
「スターウォーズ」は予想通り普通に面白かった。 また最初から観たくなるという気持ちはよく分かる。 ライトセイバーはいいねぇ。 刃こぼれとか心配せずに思う存分鍔迫り合いできるし。 どこかで「良くも悪くも 9.11 以降の作品」といった感じの評価を読んだような気もするが, そうでもないよな。 例えば「銀河英雄伝説」が 9.11 以降の作品だったら, やはり似たような評価になるんじゃないだろうか。 よっぽどの漫画でない限り戦争物はフォーマットが決まってしまっている。 「9.11 以降の作品」なのではなく, あるフォーマットでつくられた作品に観客側が勝手に「9.11」を投影して観ているだけなのだろう。
自宅に帰ると大量のメールが。
何で休日にこんな重大な決定をするかなぁ。 できないスケジュールを組んでもデスマーチを呼び込むだけで何の解決にもならない。 4,5月に嫌というほど経験したじゃないか。 もう忘れてしまったのか。
何の気なしに NHK を見たら妙な字幕が。 (極小コンピュータがどうたらいう番組だった)
「闘い続ける群像の姿が」
おいおいおい。 NHK はついに日本語も喋れなくなったのか。 あまりにバカバカしいのでチャネルを変える。 受信料を払って欲しいなら, まず正しい日本語を操ることから始めないと。
ううっ。 血液検査の結果, 衝撃の事実が。
「少し体重を落とさないといけませんね」 と言われつつコレステロールと中性脂肪の項目を指差される。 だぁ! (むくんでるんじゃなくて)本当に太ってたのかぁ。 ついでに γ-GT もぶっちぎりで高かった。 肝臓や腎臓やすい臓はノーマルなのに。
こんな身体, 修正してやるぅ!
青空文庫から角川文庫版の「銀河鉄道の夜」が公開されている。
実は青空文庫には新潮文庫版の「銀河鉄道の夜」もあって, 両者の比較表も公開されている。 比較表を見ると, 単に漢字や仮名遣いの違いだけではなく, まるまる一段落分があったりなかったりとなかなか興味深い。
宮沢賢治というかたはこういった改訂を頻繁に行っていて, 「銀河鉄道の夜」でも物語のあらすじが変わってしまうほどの改訂が行われていると聞いたことがあるが(うろ覚えご容赦), このふたつの「銀河鉄道の夜」でも如実に出ているようだ。
「組込みエンジニア」という言葉が「IT エンジニア」の対語とは知らなかった。 IPA の資料によると「組込み機器」の定義を
「情報家電機器や携帯機器、自動車や産業機器等の組込みソフトウェアが搭載された機器」
としている。 情報家電やケータイは IT 機器ではないらしい。 (IPA にソフトウェアエンジニアリングセンターなんてあるのか。知らなんだ。アンテナに入れておこう)
まぁ組み込む対象によって「組込み」と「IT」で分類すること自体ナンセンスなのだが, それを作るソフトウェアエンジニアを「組込み」と「IT」で分類するのは更にナンセンスだ。 しかし「組込みエンジニア」とそうでないソフトウェアエンジニアを分けるものがあるとするなら, それは成果物(ソフトウェア)に対する取り扱いの差だろう。
ふつうソフトウェアエンジニアはソフトウェアに「最終バージョン」はないと思っている。 寿命を迎えるまで常に改善と改造を繰り返し変化し続けるのがソフトウェアの本質だ。 最近流行の「アジャイル」もそうしたソフトウェアの本質を肯定した上で成立する開発スタイルだ。 しかし組込みソフトウェアについてはこの「常識」は通用しない。 何故なら組込みソフトウェアはある時点で部品として焼き込まれるからだ。 つまり焼き込まれた時点のバージョンがそのソフトウェアの「最終バージョン」である。
もちろんソフトウェア単体で見た場合は「最終バージョン」以後も再利用され改善や改造を受け続ける。 しかし, 身体なしで心が存在し得ないように, 対象となる H/W のない S/W もその存在意義を失う。
また「最終バージョン」であるからにはその品質が問われることになる。 ソフトウェアエンジニアはソフトウェアに Deviation がないことを客に対して証明しなければならない。 もちろん口先だけでは証明したことにならない。 組込みエンジニアに高いコミュニケーション能力やドキュメンテーション能力が求められるのはこのためだ。 自ら作ったソフトウェアを証明できないエンジニアは組み込みの世界では必要とされない。 (私もいつお払い箱になるやら)
でも, まぁ, こういったことは(程度の差はあれ)業務アプリケーションでも同じなんだよな。 業務アプリケーションは特定ユーザの特定用途として作られ「納入」というイベントがある。 もちろん納入品といえど「最終バージョン」ではないから多少の Deviation は許容されるわけだが, まるで「無保証」というわけにはいかない。 たとえそれが無保証の OSS を含んでいたとしても, だ。
同じく 「「組み込みエンジニア不足」神話の真実とは?」 から。
もちろん不足している。 私がこの業界に入った頃(15年以上前)には既に不足していた。 でも本当に足りないのは「人月」じゃなくて「リソース」なんだよな。
「エンジニアが不足している」と言うと下の句を詠みあげるように「じゃあ何人足りないの?」とくる。 でもそれはエンジニアを「人月」で数える習慣が身に付いてしまっているからだ。 「人月はなぜ神話か」でも紹介されているが, 「人月」はコストを測る指標であって「リソース」を測る指標としては使えない。
エンジニアひとりで2ヶ月かかる仕事にふたり投入しても1ヶ月には短縮できない。 でもエンジニアひとりにマネージャをひとり付けたらひょっとしたら1ヶ月に短縮できるかもしれない。 エンジニアは設計・製造に専念できるからだ。
典型的な日本企業の開発スタイルでもっとも馬鹿げていると思うのは, プロジェクトの中身(仕様)を見ずに受注金額(規模)と納期だけを見てエンジニアをかき集めようとするところだ。 エンジニアを提供する外注や派遣元もそれを見透かして「頭数」だけ揃えておこぼれにあずかろうとする。
例えば上級プログラマは下級プログラマの1.5倍のギャランティを貰っているとして, 派遣先が「上級プログラマひとりもしくは下級プログラマふたり」と指定してきたら迷わず下級プログラマを提供するだろう。 かくてプロジェクトには設計もろくにできない「コーダ」(設計できないプログラマはプログラマではない)で溢れかえることになる。 (ちなみにこれはバブル時代の話。 今はそんなに甘くない。 でも頭数を揃えようとする発想には変わりない)
プロジェクトの成否を決めるのは「仕様」と「アサイン」だ。 「仕様」を見てリソースの配分を行い, その配分に見合ったメンバをアサインする。 仕様が変わればリソースの配分も変わるかもしれないが, その時々で適切なアサインがされていれば破綻することはないのだ。 こんなあたり前のこと(私は新人時代にボスに叩き込まれた)ができない企業のなんと多いことか。
もうひとつ「組込みエンジニア」ならではの問題がある。 それはエンジニア間のスキルのギャップである。 上述したように組込みソフトウェアには「最終バージョン」があり, その時点で品質が保証されていなければならない。 しかしスキルのギャップは品質に影響する。
この場合の解決方法は2つ。 ひとつはスキルの高いエンジニアのみでプロジェクトメンバを構成すること。 もうひとつはスキルのギャップが品質にあらわれないように, またプロジェクトを経験することによってメンバのスキルが向上するように開発プロセスをチューニングすることだ。 前者は一見簡単そうだがあまり現実的ではない。 オープンソース・コミュニティのようにメンバの流動性が高い場合は期待できるかもしれないが, 企業内の開発ではそうもいかない。 またその場しのぎに高いスキルのエンジニアばかり集めていたのでは人が育たない。 スキルは経験の量によるのに, 経験させてもらえないのではスキルの低い人はいつまでたっても低いままだ。 逆にスキルの高い人はもっと条件のよい職場へスピンアウトしてしまう。
結局後者でなんとかするしかない。 前にも書いたが, Deviation のない製品を納めればプロジェクトは一応完了だが, その過程で人が育たないのであればやはりそれは失敗プロジェクトなのである。
だいたいステータスエンジンで動いてるソフトにフローチャートを要求することからして間違ってるよな。 当然のように誤解されて, その誤解をとくのに半日かかっちまったでねぇか。 (しかも相手がドイツなので会議が日の後半にシフトしてしまう)
昨日のリソースの話じゃないが, 秘書が欲しい。 私の代わりにメールの処理して電話に出て, ついでに会議にも出てもらってスケジュール調整していただければ Good。
...秘書を雇えるくらいの身分になりたいものである。