← 先月分 | 翌月分 →

Copyright © 1999-2002 Yasuhiro (Spiegel) ARAKAWA
このページは GNS を使用して作成しています

せち日記 (2002年05月分)

2002年05月06日

5億個突破おめでとう!!

「今日のSETI@nom」 によると5/2夜 (UTC) 頃に5億個突破したらしい。 やぁ,めでたい!!

2002年05月11日

ハーフタイム

やっぱり今週中には片付かなかった。 来週も出張だぁ。 TV見ないので世の中の動きがさっぱり分からない。 「中国警官の日本総領事館侵入」 って何?

宇宙軍は宇宙の平和を守らない

JSF の話はウケた。

野尻ボードでは 「科学ミッションとしての有人惑星探査の可能性」 というテキストが紹介されている。 こういうドキュメントがもっと増えればいいな。 ところで,PDF とかでは公開しないのかなぁ。 Web ブラウザで読むには量が多すぎるような。 是非紙に打ち出してじっくり読んでみたい。

マルチ言語版 MultiSeti

ちうわけで 1.17a が仮リリースされています。 日本語以外のプラットフォームを使っている方には朗報。 作者の oketani さんは確認できるマシンを持っていらっしゃらないようなので, 問題があるようなら早めにBBSへ。

実は「星の王子様」を読んだことがない

厳密には最初の数ページめくっただけで止めてしまった。 「ファンタジー好き」 としては恥ずかしい行為かも。

ってそんな話じゃなくて, 「星の王子様に会いに行きませんか」 ミリオン・キャンペーンやってます。 私も登録した。 証明書発行してくれないのかな?

ところで 「ホームページで応募」 しようとしたらページが切りかわらない。 よく見たら Javascript で制御してるじゃないか。 止めてくれ! 私は Opera や Mozilla では window.open を無効にしている (ブラウザクラッシャ対策) ので非常に困る。 しょうがないので IE をわざわざ起動して登録する羽目に。

小手先の技に使うのならともかく, ページ遷移とかのクリティカルな部分に Javascript の機能を使う (しかもどう見ても必然性がないし Javascript が使えないユーザへの配慮もない) なんて設計者の見識を疑ってしまう。 (昔と違い) 今はユーザインタフェース制御は (クライアントサイドではなく) サーバサイドで行うのが主流だし, どうしてもプラグインや Javascript 等のクライアントサイドの機能が必要な場合でも (それらの機能を使えないユーザのために) 代替え手段を用意するのが「常識」だ。

はっきり言って不特定のユーザに必要以上のスペックを要求するような設計は Web アプリケーションとしては「欠陥品」である。 でも,例えば「絵」を見せることがコンテンツの目的ならフラッシュや Quick Time 等のプラグインが必須かも知れないし, セッションの内容を第3者に知られたくなければSSLをサポートしているブラウザが必須かも知れない。 が,それはまた別の話。 (まぁ趣味の範囲なら何だってありだが)

Webページ標準化

「Web標準普及プロジェクト」

そっかぁ, IE でブロック要素を text-align でセンタリングできちゃうのはバグなんだ。

汚点

そういや, Mozilla 1.0RC2 出てるんだよな。 例のマヌケなセキュリティホールも塞いでるそうだしアップデートしておくか。 Mozilla の開発陣はよそのブラウザの問題が自分のところにもないか実験/テストしてみたりしないのかな。 INTERNET Watch でも書かれているが, 開発体制に基本的な問題があるんじゃないのだろうか。 まぁこれに限らずオンラインソフトのセキュリティ障害管理については最近かなり問題視されているのだが。 セキュリティ障害管理については, 企業ベンダ等のクローズドな開発体制よりもオープンコードな体制の方が有利だと思っていたのだが甘かったか。

ウイルス対策

IPA ISEC でウイルス対策に関連するコンテンツを幾つか見つける。

「ウイルス対策チェックシート」 についてはちょっと,という感じ。 いわゆる 「パソコンユーザ」 であのチェックリストを全て○にできる人が何割くらいいるのかと思ってしまう。 MS-DOS って名前自体知らないユーザも結構いるんじゃないの?

Team /.J

Team Slashdot Japan ちうのがあるらしい。

2002年05月13日

ペースメーカに関する覚え書

出張直前なのだが... (^^;)

まぁ私は運良くペースメーカのお世話にならずにすんだが, 将来は分からんしねぇ。 IHI炊飯器がダメなのは意外だった。 シールドしてるんじゃないの? あれ。 (あっアースしてなきゃダメとか) ケータイも3Gなやつは状況によっては高出力な電磁波を出す場合があるのだが, どうなんだろう。 もっと具体的で定量的なデータが欲しいところですな。 (「べからず」と言うだけではなく根拠も提示して欲しい)

本当は家電メーカやケータイベンダ各社がこういうのチェックすべきなんだろうけど, 難しいかな。 テストケースをいくつか提示すればそれに基づいたチェックができるのだろうけど, それでOKというワケにはいかないだろうし。 (なんせ命に関るから) 結局は「近づかない」という曖昧な選択しかないのかしらん。

2002年05月17日

今週は野尻ボードが一番面白かったな。

ペースメーカに関する覚え書 2

前回 「もっと具体的で定量的なデータが欲しい」 と書いたがネット上にも結構あるものらしい。 ちゃんとフォローしとかないとね。 「野尻ボード」より:

「22cm」 というのは実験結果に対して更に余分にマージンを取ったもののようである。 むしろ万引き防止用のループアンテナの方がヤバいらしい。 この辺も定量的なデータが見たいところである。

ペースメーカに電気ショックを発するものがあるとは知らなんだ。 あれ (電気ショック) は本当に飛び上がるぞ。(経験あり)

NHKスペシャルは教養番組か

私は全然見てないのだが 「奇跡の詩人」 は結構波紋を呼んでるらしい。 黒木のなんでも掲示板を眺めた限りでは 「また妙な構成の番組を作ったんだなぁ」 程度の印象しかなかったのだが, 「駄文24 NHK スペシャル」 あたりを読むとNHKの別の番組で釈明のような事をやってたりして, 色々面白いことになってるようだ。

私は 「奇跡の詩人」 を見てないのでこれについては一切コメントできないが, 大前提として 「NHKスペシャルは教養番組か?」 という疑問がある。 例えば昨年1年かけて放映された 「宇宙 未知への大紀行」 シリーズにしたって 「なんじゃこら」 な演出が時々あった。 以来,私としては 「NHKスペシャル≠教養番組」 という認識である。 (科学) 教養番組でないモノに科学的な考察&ツッコミを入れるのは不毛な気がする。 まぁTV局側としてはよくも悪くもネタになるので, それはそれで結構な事なのかもしれないが。

擬似教養番組

まぁそんなこんなで近年流行の 「擬似教養番組」 の数々だが, やはり民放の方があからさまで分かりやすいようで。 なんとか大辞典の話なんか (出張先で) バカウケだったですよ。 私のような平凡な日本人の感覚では, こういうのを「捏造」って言うんですけどね。 TV番組のメンタリティは私の常識を遥かに超えるモノらしい。

7月に総選挙はあるのか

ヤマトそっぽで小泉大ピンチ

いや,面白い。 さすが 「ワイドショウ内閣」。 民間参入を許さない郵政事業民間参入法案なんて素敵過ぎます。 でもホントに7月に総選挙なんてありうるの? やるにしたって現時点では小泉首相と置き換え (または「すげ替え」) 可能な (与野党含めて) 人材なんていないじゃん。

小惑星 「たこやき」

「子供たちの提案による小惑星「たこやき」、誕生」 あぁ,たこ焼き食べたくなってきた。

LIVE!UNIVERSE

「ライブ!ユニバース」 発足。 もちろん生でみられる方がいいに決まってるのですが, 世の中いつも都合良くいってはくれないし, インターネット中継はいろいろお世話になってます。 こういう活動の基盤が出来ることは素晴らしいです。 次のライブは 6/11 の金環日食らしい。 今年のしし群も (日本では期待薄なので) みんなで中継を観よう!

そういえば,そろそろ

3周年だべ?

2002年05月18日

久し振りに

しみじみと昼寝なんかしてしまった。 (本当は会社行くつもりだったけど,すンごく眠くて)

水商売

噂の 「水商売ウォッチング」 の移転問題だが, ようやく該当ページを拝見した。

最初は 「大学がアカデミックエリアだなんて幻想に過ぎないし, 大学側にとって不利益であると判断するなら別にそれでもいいぢゃん」 と思っていたが, ここを読むとこれは全面的にお茶の水女子大の失態のようにみえるな。 コミュニケーションは (試行錯誤の中で) 構築していくものだし, そういう状況の中で上から一方的に流れを遮断してしまった当局側の態度は問題だと思う。 しかもこういう前例を作ってしまったわけだから, 今後某かのイチャモンをつければ当局側は受け入れざるをえなくなるわけだ。 従って大学当局に対して 「調停能力および問題解決能力が欠如している」 と評価されても仕方ないだろう。 普通の企業ならこんな失態をやらかした担当者は即左遷だな。 いいよね,「学校」ってとこは。

(5/21 追加) 「公開停止のホントの話」

8086 を探せ!

NASA が i8086 を探しているらしい。

といってもコマーシャル品なんか使うわけないだろうから, Mil品の在庫ってことだと思うけど。(医療関係の仕事はやったことないけど, やっぱりMil品相当の部品を使うのかな?) Mil品はねぇ, 製造中のものでも手に入りにくいからなぁ。 (ってそれはうちが零細企業だからか)

iモードは日本でしか流行らない?

「iモードは日本でしか成功しない?」

まぁ感覚的には分かるけど。 でも本当は言語の問題でもユーザインタフェースの問題でもなくて, 売る側がiモードについて 「インターネット機能付の電話」 程度の認識しかないからではないだろうか。 iモード機が電話であることを止めれば, もっと色んなサービスが考えられるだろうに。

2002年05月21日

CPU Time

Multi Seti BBS を見て初めて知ったのだが, Win98 では厳密な意味での CPU Time を計れないので, SETI@home クライアントで表示される解析時間も実時間になってしまうのだそうな。(もの知らずですみません) どういうことかというと, SETI@home クライアント以外にいろいろアプリケーションや常駐ソフトを動かしていると, 表示・報告される解析時間の値が大きくなってしまうということだ。 解析時間短縮に心血を注いでいる方はお気をつけを。 (って,そういう人はそもそも Windows プラットフォームを使わないかもしれないけど)

迷惑 Klez

うちのような辺境にも日に数通程度あのメールが来るようになった。 差出人を詐称するので何処から送られてきているのか分からず (配信経路は分かるがそれ以上は分からない), 受け取る方は (来たメールを削除する以外) 対策の取りようがないのが実情だ。 中には某大手メーカのように丁寧なお礼のメールを送りつけるところもあるようだが。

「最近ウイルスチェックしてないなぁ」 という方は, 今一度ご確認あれ。 「対策ソフト? 何それ」 という方は, この機会に是非導入を。

OHANA Project

ハワイ島・マウナケア山頂にある各国の望遠鏡を光ファイバで結んで, 口径800メートルの超巨大望遠鏡として運用しようというプロジェクトがあるらしい。

2002年05月22日

地球シミュレータ

外部とのネットワークを物理的にぶった切られたとか何とか。 私には単なるお家騒動の内部告発にしかみえなかったのだが, 最近の野尻ボードを見たら多少はワケが分かるかも。

管理者はあくまで管理者であり裁量権など知れたもの。 やっぱり言いがかりにしか見えん。

2002年05月23日

SETI@home 記事いろいろ

ML からの情報。

こうしてみると新聞記事が一番再利用性が低いような気が。 まっ, 所詮新聞記事なんて 「流れ物」 なのかも知れないが。 何を企図しているのか気になるところではあるが, どうせ新聞の夕刊など読まないのでどうでもいいか。

「The Software Infrastructure of SETI@home II」 は困った。 PowerPoint なんか持っとらんちうに。 他所でも書いたが, プレゼンテーションというのは, ある決まった相手 (達) を 「説得」 するために用いる手段なので, 不特定多数が対象となる Web ページ上に公開されても効果は薄いだろう。 それなら予稿集のひとつでも置いてくれ!

「The SETI@Home Problem」 は随分昔に Microsoft 社員がやらかしたという 「アレ」 (1999年10月20日あたりの記事も参照) についてのレポートだそうな。

頬袋への溜め込み過ぎ注意

Multi Seti のページが更新されているので 「おっ遂に正式リリースか?」 と思ったら 「重要なお知らせ」 がアナウンスされていた。 多分 Team EDGE さんの最近の話題を反映してのものだと思うけど。 キャッシュのチューニングは意外に難しいからねぇ。 私は (マシン1台につき) 3つも溜め込めば1週間近くは保つのだが, 速いマシンを使ってる人は相当数のWUをキャッシュしておく必要があるだろうし。 かといってチームキャッシュみたいな共有リソースを使う場合は闇雲に溜め込むとまわりに迷惑かけちゃう場合もあるしねぇ...

最近のドキュメンテーションスタイル

私も 「「ここ」 とか 「クリック」 とかいう指示の仕方はしない」 ていうのにこだわってた時期もあったけど, もうやめた。 すンごい疲れるの, これにこだわりはじめると。

あと見栄えについてもあまり考えないようにした。 一昨年のレイアウト改訂作業のドタバタに疲れた,というのが本音。 どうせ文字主体のコンテンツだし, HTML3.2 の標準的な機能でも遜色ない。 手作業での保守も HTML3.2 の方が楽だし。 見たこともないようなクライアントの環境にまで気を遣って文章が書けるかい!

もう一方では, これは最近の話だが, SmartDoc を使うようになってドキュメントの形式を使い分けるようになった。 LaTeX から HTML への変換ツールは色々あるが, どれも出来としてはイマイチで実用的とはいえなかった。 SmartDoc は 「LaTeX から HTML へ」 という LaTeX 使いの従来の発想を変えてくれるものだ。 現在公開中の 1.0 はまだ粗削り (それでも本が書けるほどの品質) だが, テスト中のβ版はかなりいい出来である。 もう少しで XHTML に完全対応できる (つまり MathML が使える) ようになるので, そうなれば

というスタイルが確立するだろう。

そうそう, この日記のダイジェストページだけは Another HTML-lint で (宗教的な査定も含めて) 減点なしになるように調整している。 どういうことかというと, 文法的に正しく書いても内容が伴わなければ云々...

Netscape 7.0

プレビュー版があるらしい。 Windows 環境で Mozilla より圧倒的に速いってんなら考えてもいいけど。 Gecko ベースで速くて軽いブラウザが欲しい。 メールソフトやメッセンジャーソフトなど付けていらん。

2002年05月24日

今日のお買い物

近所の本屋にて:

「批評家?オタク?哲学者?」 っていうキャッチコピーに笑ってしまった。 いっぱい肩書きがあってよかったですねぇ。 文庫本なのが嬉しい。 前のは持ち歩くには不便だったし。

そういえば 「『暗号化』への書評」 が公開されてたな。 なんちうか, いかにも 「私はこの本をまだちゃんと読んでません」 みたいな文章。 「「自由」と「セキュリティ」のバランス」 って何だろう。 両者はひとつのシーソーの両端に位置するものなのか? いや,まっ,言いたいことは何となく分かるが。

2002年05月26日

さて,今日はちょっとヘヴィだ。 覚悟したまい! (って高飛車な (^^;))

PowerPoint Viewer

この日記を見た方から Microsoft PowerPoint Viewer 97 (PowerPoint 2000 対応版) を教えていただいた。 これでやっと 「The Software Infrastructure of SETI@home II」 が見れる。 どうもありがとうございました。 でも, PDFWriter で早くっとPDFに変換しちゃったけどね。 最初からこうしてくれると助かるんだけど。

「セキュリティ」という概念

東浩紀さんの 「自由とセキュリティ」 への言及は 「『暗号化』への書評」 の他に

があるようだ。 どちらも 「通信傍受法と想像力の問題」 (『郵便的不安たち#』収録) の延長線上の話に見える。 しかし (これは私だけなのかソフトウェアエンジニアみんながそう思ってるのかわからないが) 「セキュリティ」 というのはシステムの実装手段の話であって 「自由」 などという大そうなものと比べられるものではない筈だ。 もしかしたら東浩紀さんは「セキュリティ」に対して 「為政者もしくは組織 (コミュニティ) そのものが行使する権力」 のようなイメージを抱いておられるのかも知れない。 そして世の中の多くの人が 「セキュリティ」 という言葉に対しそう感じているのかも知れない。 そういう意味ではこれは確かに実装されたセキュリティ機能のある一面を指しているといえるが, セキュリティ実装がもたらす効果には別の面もある。

陰影礼賛

前に紹介した 『テスラ 発明的想像力の謎』 だが, 実はまだ全部読んでいない。 第1章があまりに面白くて激しく考え込んでしまったのだ。 この本は科学史でも発明史でもない。 テスラの伝記に見せかけているがそうでもない。 (テスラの伝記を知りたければ他の本を読め,とまえがきに書いてある)

「宗教・国家・思想・理性・科学」 などといった 「支配する力 (=権力)」 が 「光」 に例えられていることを知っているようで知らなかった。 そう考えると公道のあらゆる場所に配置された「街灯」も何やら意味ありげである。 ITS や ETC や PHS や... そういったモノが登場する随分前から既に私達は国家により (観念的に) 監視されているのだ。

「人々が闇夜に持つランタンは 「相手を見張る道具」 であると同時に 「自分自身を見張らせる」道具でもあった」 というくだりは「上手い!」と思った。 光または闇を選択することは本来私達が持っていた権利である, というわけだ。

例えば個人情報保護法

この比喩で考えるなら, 今の個人情報保護法を巡る議論 (?) は, 「照明」 の向ける方向をマスコミと政治家の間で言い争っているだけで本質的に同じ内容を異なる写像で主張してみせているにすぎない,と言える。 どちらにも属さない「私」はただ苦笑して見ているしかない。(マスコミの報道が「世論」を反映しているというのは詭弁に過ぎない。 そもそも「世論」自体がフェイクなのだから) どちらにしても逃げ場のない「光」に晒されるのは「個人」であるはずの「私」なのに。

例えばPKI

今およびこれからのネットワーク活動の基盤になるといわれているのが PKI (公開鍵基盤) である。 しかし,これはある意味では監視のための最も効率のいい手段となりうる。 近所のコンビニで弁当を買うのにわざわざ自分の名前や住所・電話番号や資産・賞罰状況を申告するものはいない。 しかし X.509 ベースの PKI がもっと普及すれば, 何かしようとする度に 「私」 と 「私に属するもの」 を全て相手に知られてしまうかも知れない。 それは技術的には可能だし, 既にそういうシステムでサービスを提供しているサイトはある。(これまでの利用履歴から自動的に商品を提案してくるなんて大きなお世話だと私は思うのだが) 更に政府主導 (?) の GPKI が本格稼働すれば, もっと多くの情報を収集できるようになるだろう。 例えば未成年にポルノ商品を売らないようにすることもできるし, 犯罪履歴のある人には刃物を売らないようにすることもできる。 また政府がそうするよう 「指導」 することも可能になる。 これは (20世紀末に登場した) 新しい監視のスタイルだ。 監視を行うために警察や探偵が一日中張りついている必要はないが, その代わり 「私」 の行動は全て鍵に関連付けられて自動的に記録され, (PKI およびその関連システムが稼働している限り) 未来のどの時点からでも履歴情報を引き出すことができる。

一方で PKI には OpenPGP による実装もある。 X.509 と OpenPGP との違いは,単純に言えば 「信用モデル」 の違いである。 X.509 では全ての鍵はツリー構造で関連づけられるが, OpenPGP では1対1の信頼関係がより重要視される。 X.509 が縦割りで OpenPGP が横割りだといってもいい。 また OpenPGP は同時に (信用設定の異なる) 複数の鍵を持つことが許され, 相手によって使い分けることもできる。 X.509 は「街灯」で OpenPGP は「ランタン」だ,という比喩をしてもいいかも知れない。

「私」を守るということ

今のインターネットのセキュリティ実装レベルではランタンをもって夜道を歩いているようなものだ。 そこに国家とか企業などの「権力」が介入してくれば 「街灯を立てよう」 とするのはごく自然な話である。 しかし街灯は公道 (とそこを通る人) を照らすものである。 そして公道以外の場所では「光」または「闇」を選択する権利を私達のために保留しておけるようにすべきだ。 それが個人としての「私」を守る本当の意味でのセキュリティ実装ではないだろうか。

...てなとこかな,取り敢えず。

SF論みたいなもの?

『郵便的不安たち#』 に収録されている 「ハムレットとしてのSF」 は (当のSFファンは怒るかもしれないが) 私にはSFというジャンルについて今までで一番納得できる説明だった。 とすると, 以前野尻抱介さんが示した瀬名秀明さんからの投げかけの回答は今のSF作家の気分を代弁するものとして (SFの外側にいる読者である私には) 解釈することができる。 今の時代,SF作品では (まぁSFに限らないが) かつてのようにビジョン (世界) を示せない。 かといって企業や官僚がよくする「見える範囲にマイルストーンを置いていく」ビジョン設定方法では 「役人みたいな縛り」 に見えて作品として成り立たない。 というところだろうか。

ダストトレイル

宇宙科学研究所の石黒正晃さん等のグループ (東京大学木曽観測所) が 「彗星ダストトレイルを可視光で検出」 することに成功したそうな。 ただし, コプフ彗星の軌道は地球のそれと交差しないので大規模な流星群が起きるわけではない。

いや, プレプリントがデカいんですけど。 せめて圧縮してくれぃ!

「のぞみ」(新幹線ではない) 故障

何故か 宇宙妍 に行けないのでよく分からないのだが, 4/21 に発生した太陽フレアの影響で 「のぞみ」電気系統電源系 (5/27 修正) の一部が故障中らしい

(本来の意味での) UFO

「謎の気球」 とやら, 結局一体なんだったんでしょうねぇ。 私には水クラゲに見える。

SETI FARM

「SETI Stack and Farm systems」 で物凄いマシン達が紹介されている。 チーム日本のJE2BWMさんのマシンも紹介されてるなぁ。 これってある意味教育的なのかな。 学校のクラブ活動とかでやったら面白そうなんだけど。 標準的な部品と標準的なOSのみを使ってどこまで全体のスペックを追及できるか,なんて。 でも私の一番の関心は 「熱対策とか埃対策とかどうやってるの?」 なのだが。

たった 26

噂の「超科学」高校。 全国で26の高校が指定を受けたそうな。 たった26。 他の高校は 「科学を教えるに値しない」 とみなされたのか。 それとも (こんな怪しい名前の指定を) 単に拒否しただけなのか。

FDL

GNU FDL (フリー文書利用許諾契約書) の日本語訳

とりあえず,こっちにメモっとくか。

官僚神話

YAMAGATA Hiroo Official Japanese Page (ここオモチャ箱みたいで好き) から 「官僚神話の源流を追う」 を見つける。 5年経っても古く見えないってのはとんでもないことのような気がする。 まぁ今だに「官僚」が経済界の走狗であり続けているなら当然かも知れないが。

2002年05月27日

宇宙開発の行方

「総合科学技術会議 第10回宇宙開発利用専門調査会 議事次第」

民間に移管するとかどうとかいうアレ。 なかなか面白い内容らしい。 「月でワールドカップを」 とか。 獲らぬ狸の...

火星の水

今年から火星調査を始めている Mars Odyssey だが, 地下の水 (氷) を見つけたとか。 夢が膨らむ。 こりゃ本当に私が死ぬまでにヒトが火星に行けるかも。

はじめての「もじら」

「はじめての Mozilla 1.0」

導入しようかお悩み中の方へ。 Mozilla と Naetscape 6/7 でお悩み中の方も参考になるかも。 私は既に Opera がメインなので, Mozilla (レイアウト確認用) で充分なのだが。

Red Card くらいました

「やってはいけない!! ホームページの掟」 によると いきなり音楽鳴らすのは反則らしい。 そりゃすまん。(止める気はない。せっかくの貰い物だし) ちなみにここのトップページの音楽は JASRAC には届け出てない筈なのでお金を払う必要はありません。

やっと見つけた

探したんだってば,どってんばってん:

今まで気がつかんかった。 「大之元」と書いて「きのもと」と読むのね。

『リスクとつきあう』 は 「狂牛病の正しい知識」 に触発されて買った。 私もエンジニアの端くれ (ホントに端くれだけど) なら読むべきだろうと思ったのだが, 例によって近所の本屋で見つからなくて。 要するにリスクコミュニケーションってのは 「引き受け可能なリスクは引き受け,皆で公平にリスクを配分するための手段」 ということだよね。 どうせリスクをゼロにはできないのだから。

こういうのって企業間取り引きでは普通に行われていると思うんだけど, エンドユーザが絡むと何故かうまくいかないことが多いような気がする。 あとお役所とかもね。 まぁお役所なんかだと (一部大企業の「購買」もそうだが) コストやリスクをできるだけ下げる (引き受けない) ことが人事査定のポイントになるのだろうし, 仕方ないっちゃあ仕方ないけど。

闘病日記 ...病院へ行こう!

そういえば 「狂牛病の正しい知識」「食のインフォームドコンセントとパターナリズム(お任せ主義)の愚」 という章がある。 ここでインフォームドコンセントの説明がちょっとあるのだが,

「インフォームドコンセントは, サービス提供者側からリスクとベネフィットの両方を公平に伝え, サービス受容者側に主体的な判断を下すよう要求する仕組みですから, サービス受容者側の自己責任が絶対に必要です. サービス受容者側が,自分で判断し,責任が負えない場合には, インフォームドコンセント自体が成り立ちません.」

と書かれている。 なるほどこれは全く正しい。 リスクコミュニケーションの精神にも合っている。 しかし実際問題として, 病状が悪化し身体がしんどくて精神的にも余裕のない状態で, 果たして「主体的な判断を下す」ことが可能なのだろうか。 また担当医の提案を拒否した場合にちゃんと次善の案が示されるのだろうか。 答えは前半については「No」だ。(経験済み) 後半については担当医によるとしか言えないだろう。 インフォームドコンセントは (病人が) 極限状態に置かれている場合においてはコミュニケーション手段として成立しない。 ただ「説得」の手段として使われるだけである。 私が以前の入院騒ぎで入院後比較的スムーズに治療が行われたのは, かかりつけの医者から今の担当医への紹介あるいは担当医の (私に対する) 対応が 「たまたま」 よかったからに過ぎない。 私は単純に運がよかったのだ (て言ったら担当医に怒られるかもしれないが)。

ではどうすればいいのか。 私はこう提案する: 「病院へ行こう!」

昔から 「医は仁術/医は算術」 などと言われてきたが, 今は 「医はサービス」 の時代である。 しかも毎月健康保険料を払っているのに利用しないのはもったいない。 口実は何だっていいのだ。 身体が怠いとか二日酔で気分が悪い (病院で一時間ほど点滴を打ってもらえば全快するぞ) とか。 煙草が止められない (その手のカウンセリングやリハビリをしてくれるところもある) とか。 何なら健康診断でもいい。 そして病院の雰囲気や医者の言葉や看護婦の立ち居振る舞いをよく観察するのだ。 気に入らないというなら別の病院を試してみればいい。(病院側は嫌がるかもしれないけどね) 「病気になってからでは病院を選べない」。 医療サービスを吟味し選択できるのは (逆説的かも知れないが) 健康なうちである。


[Top Page] [日記最新版]