「へんしゅうこうき」 の記事 (2/28) から。 ML によっぽどツッコミそうになって思いとどまった。 危ない危ない。 慣習なのかもしれないけど 「星座名を漢字で書くと天文ではなく星占いの世界になる」 なんて知らなかったので。 手元にある 『全天恒星図』(誠文堂新光社) なんかには両方併記されてるし, 単に暗がりでも見やすいようにひらがな表記にしてるだけなのかと思ってた。
でも, ああいう風に書かれると意地でも漢字で書きたくなるよなぁ。 嗚呼, 天邪鬼。
(3/3 追記) なるほど, 学術用語集か。 そっちはチェックしなかったな。 してみると, この辺あたりの記事か。 私なんか学生時代に野尻抱影さんや 『ギリシア神話』 の呉茂一さんに思い切り影響されちゃってるので 「カシオペア」 でも 「カシオペヤ」 でもなくて 「カッシオペイア」 だったり。 もっとも 「カッシオペイア」 だと 「Kassiopeia」 になっちゃうので基本的なスペルが違うんだけど。 こりゃ公の場所で書くときは気をつけなきゃ。
ところで天文学術用語については色々とエピソードがあったらしい。 「ハレー彗星 vs ハリー彗星」 とか 「惑星 vs 遊星」 とか 「星雲 vs 星霧」 とか 「冥王星 vs プルートー」 とか 「掩蔽 vs 星食」(1994年版では併記) とか。 殆どは学問的な議論というよりは派閥争いに近いものだったそうだが。 余談だが, 「外来語言い換え、第2回語案の提案を募集中」 なんて記事があったが, 過去の経験を活かして派閥や宗教論争にならないようにしてもらいたいものである。
この問いかけ自体が間違っているような気が。 「映画「アルマゲドン」と「ディープインパクト」」 でも指摘されているが, 学者を含め世の中の多くの人々は世界中にいるアマチュア観測家のレベルをかなり低めに見積もっているように見える。 学者や政府が黙秘したからといって隠せるものではないのだ。 だからこの場合に取り得る対応はひとつしかない。 正確な事実をなるべく早い段階で公表することだ。
とはいってもこれは簡単なことではない。 彗星や小惑星の 「暫定軌道」 であれば比較的早い段階で分かるが, 本当にぶつかるかどうかを高い精度で調べるのには多くの観測データが必要になるし, ある程度時間もかかるものだ。 精度の低い情報を公表すれば上記の記事にあるように無用なパニックを招きかねない。 (多くの (お祭り体質な) 日本人は忘れているだろうが, 確か以前にもマスコミが煽りたてて結構騒ぎになったことがあった)
だから必要なのは 「正確な事実をなるべく早い段階で公表する」 ための (政治的な) システムである。 そのための建設的な議論なら私達にも大いに参考になるだろうが, 上記の議論ではそこまでにすら至っていない感じである。
「広大にすばるの弟分移管」 の話を天文研の BBS に問い合わせてみたところ, どうもやはり広大に持ってくるのは無理で岡山物理観測所 (広大にある木辺鏡のメンテなんかもここでやってもらってるので, まるきり関係ないわけではないのだ) に移設になる模様。 ただし, その運用を広大などが中心になってやるかも, ということらしい。 確定情報ではないので今後の動きに注目だ。
BOINC 0.15 リリース。 まだα版。 さきは長い...
「宇宙連詩プロジェクト」 や 「宇宙絵馬プロジェクト」 などユニークな企画がたくさん。 いずれも有料だが (スターメールの料金がねぇ) 面白い企画だと思うので, 興味のある方は是非。
よそのチームの話題なので私としては面白く拝見させてもらうだけだが, ああいうのは加減が難しいからねぇ。 H/W は詳しくないせいかもしれないが半分も分からん。 本当に皆そんな隠語使ってるのか? まぁ普通の人が知らないからこそ 「隠語」 なんだろうけど。
The Planetary Society では, 「NASAがこの度のコロンビアの悲劇を乗り越え宇宙開発を促進するよう、激励と支持を送る運動」 として 「Sign The Planetary Society's Declaration in Support of Space Exploration」 を実施している。 締め切りは 3/14。 私も署名してきました。
最近思うことは, 日本の宇宙開発で決定的に足りないのは 「フロンティア・スピリット」 という言葉に代表されるものではないかと思う。 もちろん開発に直接関っている方々はそういう気持ちを持っておられるのだろうが, それが国民的なコンセンサスとして受け入れられる必要がある。 それができないというのなら軍事的あるいは商業的な動機付けでもってやるしかない。 ただし商業的な動機付けはリスクに敏感なので, いつまで続けていられるか疑問だけど。 日本では (NHK のなんとかXとか典型的だが) 「フロンティア・スピリット」 は 「萌え」 や 「泣き」 と同レベルの 「動物」 的な欲求として消費されているように見える。
今まで木星の縞々の色の薄い部分が上昇気流であろうと推測されていたが, カッシーニによる観測から実際には色の濃い部分が上昇気流だったそうである。
...そうだっけ? と思って本棚の本を漁ってみたがそれらしい記述は見つからず。 つか, 位置天文学と天体力学の本ばっかりってのがなんとも。 他には 『全天恒星図』 と 『星座ガイドブック』 と内海センセがかつて 「天文学A」 の講義で使われた 『現代天文学要説』 くらい。 『現代天文学要説』 には木星に関しては簡単な記述しかなかった。 当時の講義ノートも一応見てみたが落書きしか書いてないし (^^;)
昔の (まだ真面目に学生してた頃の) 講義ノートを見ると赤面しますな。 他にも (今は広大の学長になられた) 牟田センセの 「物理学概論」 の講義ノートもあったり。 このときのテキストは, なんと S. ワインバーグの 『宇宙創成はじめの三分間』。 そういやこの講義ではじめて相対性理論をちゃんと習ったような気がする。
「SETI@home Returns to the Scenes of its Most Promising Candidates!」
「Reobservations Report No. 1: Shifting Gears at Arecibo」
もう /.J でタレこまれてる。 はやっ!
(3/12 追記) 「宇宙人探し『SETIアットホーム』、少し前進」 が記事としては一番マトモかな。 日本国内では相変わらず扱いが小さいねぇ。 グリッドコンピューティングの例としてはよく挙げられるのに。(SETI@home はグリッドとは言えないけどね) まぁ結果しか評価の対象にしない日本人らしい行動パターンだけど。
「SETI@home's Best Signal Candidates」 に今回アレシボで再観測する観測ポイントが公開されている。 割と均等にばらけているような。
「Reobservations Report No. 2: Reobserving, Recording, and Reprocessing」 も公開されている。
古い話題で申し訳ないが, オフィシャルの BBS の投稿 「 *Admin* ~ What happens to credits?? 」 に Administrator が応えて (1/6 の投稿) 曰く 「今のところ現行の SETI@home の解析情報は次期プロジェクトに持ち越さないつもりだけど, 現行の SETI@home を終了する予定もないので当分続くよん」(物凄い意訳) だそうだ。
ふくはらさんの 「月齢表示プラグイン」 が公開されている。 ロジック (一見簡単だが...) はともかく, プログラム自体はそれほど難しい作りでもないので色々応用できそうな感じ。
うちにも来た, 「SETI@home news bulletin」。 英語不得手なので細かい部分はよく分からないけど, 内容はいつもの TPS への入会案内の他, 来週行われる再観測と次期プロジェクトについての説明が書かれているようである。
メール中で紹介されている http://www.planetary.org/astropulses.html のコンテンツについては日本語訳がある。
南半球側のサーベイは (資金が集まれば) 今年末頃になりそうだ。 BOINC も当面はアレシボ観測所のデータを利用するようである。 ただし BOINC への移行スケジュールについては明確に示されていない。 更に BOINC 開発のサポートに全米科学財団が絡んでるらしい。
的日記 (3/14) の記事。 わはは, ごもっとも。 ただしこの Folding@home についての記事タイトルは単なるプロパガンダと考えるよりも CAL vs Stanford の対立軸 (?) で考えた方が面白い。 つまり敵に塩を送るようなコメントを書きながら, さり気なく 「うちが元祖」 と書いちゃってるワケだ。
「Signals to be rechecked in alien hunt」
このページのビデオを見る限り SETI@home の再観測の紹介というよりは 『RARE EARTH』 の宣伝のように見えてしまうのがなんとも...
この本を書かれている Peter Ward さんは文献 [34] でも紹介されている GHZ (Galactic Habitable Zone) 論文を書かれている科学者のひとり。 GHZ の考え方はとても良くできていて, 私も素人ながらなるほどと思っている。
『RARE EARTH』 は私も是非読んでみたい。 翻訳するならトンデモな人じゃなくてちゃんと物理学とか天文学とか宇宙生物学を分かっている方にやっていただければ。
ちうわけで, 例によって日本の宇宙開発に対するビジョンのなさが浮き彫りになってしまうワケですな。 もうロケットも宇宙船も止めたら? コンテンツ事業に徹するとか。 「日本には宇宙開発を続けるスピリットもビジョンもリソースもありません」 ってギブアップ宣言しちまえば楽になれる。
(3/18 追記) おりょ, セキュリティホール memo (3/17) でも取り上げられているのか。 いけませんねぇ。 たとえネタでもできないことを言いつけてはいけません。 自衛隊の予算で作っちゃったら建前上もスパイ衛星になっちゃう。 スパイ衛星として運用すれば国外への軍事力行使と見なされかねない。 だから建前上はあくまでも 「情報収集衛星」 でなくちゃいけない。 ツッコミを入れるなら今の日本のこの二重三重に捻じれた状況に対してでないと。 日本の米国への追従についても同様。
「星の好きな人のための新着情報」 が移転。 あんてなや編集後記も移転。 もう自前のアンテナがあるので, このページ下のリンク集もいらないっちゃあいらないんだけど。
上田昌良さんによるアレシボ望遠鏡のスナップショット。 ひぇ〜, あのつり橋が... 揺れたら恐そう。
太陽系外で初めて発見された木星型惑星が実はどんどん蒸発しているのが観測され, そのうち核だけになっちゃうだろうという話。 太陽-水星間の距離よりも近い軌道をまわってるので激しい潮汐現象や大気の蒸発が予想されていたが, 実際に観測によって確認できたわけである。
太陽系のような 「ほどほど安定した恒星系」 ができる確率はかなり低いといわれている。 「知的」 生命が発生するには 「ほどほど安定した恒星系」 が必要と考えられるので, この説も ETI の存在可能性を悲観する際の根拠となっているらしい。
「First Observation Session Completed at Arecibo; Still Searching for ET」
再観測1日目は無事終了のよう。 最終的なレポート数はいくつになるやら。 後でまとめ読みしようとリンクだけ貼り付けているのだけど, 結構な量あるぞ。
更に TPS の SETI@home 最近のアップデートより:
TPS のは基本的に内容の更新とかリンク先の移動による変更。 http://www.planetary.or.jp/setiathome/UPDATES/Update_052002.htm がないなぁ? (← 3/22 追記: リンク,文字エンコーディング共正しく修正されています)
ちょっと古い話題だが, 『iij.news vol.32 FEBRUARY 2001』 に2001年1月の皆既月食のインターネットライブの裏話が載っている。 以前書いたあの記事である。 PDF文書で読めるようなので, まだ読んでない方は是非。 ただし内容はメチャメチャ濃いぞ。 Ruby で DNS サーバ作っちゃう話とか。
今でこそインターネットライブなんか珍しくないが, こういう先人の苦労の積み重ねの上に技術は成り立っているのである。
「Further Arecibo Observations Postponed」
「Solar Intervention Postpones SETI@home Reobservations」
珍しい太陽フレアが発生したとかで SETI@home の再観測は来週に延期になったそうである。 ちょっと残念だけど, こういうハプニングが起こり得るのが天体観測の面白いところ。
今回の候補信号について国別に色別でランキング表示されてる。 南極からの参加もあるんだ。 相変わらず日本は数だけは多いけど人口比にするとショボい。 この辺は国別ランキングを反映しているといえるのかな。 やはり日本じゃマイナーなプロジェクトテーマなのか。
あぁ! ホンマじゃ! 昨日の Users of the Day は法王ヨハネ・パウロ二世じゃないですか。
太陽を中心に尺度を変えて立体的に見せている星図。 見てて楽しいので是非。 子供の教育用にも使えるかも。
そうか, 今日で事故から四十九日。
「On Last Day at Arecibo, SETI@home Turns to Distant Planetary System」
「SETI@home Completes Stellar Countdown, Observing Bonus Radio Sources」
観測は無事終了のよう。 解析はこれから。 めぼしい信号は見つからなかったようだけど, これが 「次」 に向けての (特に資金面での) 足がかりになることを期待します。
「まんてん」 ほとんど見なかったなぁ。(でも最近ちょっと見てたりして) 基本的に NHK のドラマって学芸会みたいで, 見てて気恥ずかしくなるってのもあるんだけど。 NASDA のトピックスページにコメントがあるぞ。
野尻ボードでは事あるごとにケチョンケチョンにけなされてたけど, 日本ではアレが限界じゃないのかなぁ。 日本の場合, あまりやり過ぎると UFO や超能力者なんかが出てきてオカルトになっちまうし。 SETI@home への日本人の参加が少ないのもそのせいかもしれない。 ただでさえ 「SETI@home はマニアック」 と評されているのに, 日本じゃなおさらだよな。 オカルトと思われるくらいなら無関心の方が多少マシかも。
「M-V-5号機によるMUSES-Cの打上げは5月9日(金)に!」
いよいよだねぇ。 わくわく!
余談だが 「のぞみ」 の次回地球スウィングバイは 6/19。 現在は地球との同期軌道を順調に航行中だそうな。
昼の再放送を見ててピンと来た。 あの番組を見てちょっと気恥ずかしく思う理由。 これって 「少女マンガ」 だわ。(今更遅い?)
いやね, 番組見てて突然日渡早紀さんの 『星はすばる』 を連想してしまったのよ。 そういやあれ実家に置いてあるなぁ。 また読みたい。
今回は SAC 取材班は出ないようである (SAC ニュース No.689)。 「SpaceServer」 に今回打ち上げるスパイ衛星関連のコンテンツがあるのでそちらも参考にどうぞ。
まぁ政治色プンプンで周辺国に疑惑と大義名分を与えるだけの (文字通り) 張り子の虎に興味のある人は少ないかもしれないけど。
「Beyond the Countdown: SETI@home Makes Plans for the Future」
最新レポートより。 今回の再観測に関するリンク集は 「天文イベントリンク集」 に移しました。
今回の観測データは WU としてユーザに配布され解析されるらしい。 期待して待ちませう。 更に今後の予定として, アレシボの望遠鏡にも今度パークスの望遠鏡に取りつける予定のマルチビーム受信機と同様のものを設置するそうである。
午前中のうちにとっとと打ち上げられたそうである。 まずは失敗にならなくてよかった。 SAC ニュースでも指摘されているように, ノウハウも何もない状態で本運用も何もないだろうから, 今回の衛星の寿命をめいっぱい使ってまずは体制作りとスキルアップを目指すことになるだろう。
「横浜こども科学館 宇宙・天文ニュース」 より。 アメリカ中西部で 3/26-27 の真夜中 (現地時間) に巨大流星が目撃されたとの事。 それも直径 1-2m,重量 10t くらいの小惑星ではないかといわれている。 その小惑星は上空で爆発し隕石となって広範囲に散らばっているらしい。
直径 1m 以上の天体が大気圏に突入するのは年に40個程度だそうだが... どひー!
(3/31 追記) あぁ! ストラトス4の最終回記念だったのか。 見てないけど,私。
日本惑星科学会の雑誌 『遊・星・人』 12号に野尻抱介さんが記事を書かれているそうです。 でもそのために定期購読ってのもなぁ...
BOINC はα版なので, 参加している人は殆どいないと思うけど, プロジェクトとしてはローカライズとかいろいろ始まっているようである。 メッセージのローカライズは ini ファイルで行っているらしく, 各国ごとの ini ファイルが公開されている。 日本語版はない。 つか, 日本語の場合は少なくとも Shift-JIS と EUC-JIS の2つのエンコーディングを用意しないといけない。 しかも Shift-JIS 文字の場合はエスケープコードの問題もあるし, いろいろ面倒な筈。 今回くらいは参加したかったけど全然ヒマがない。 誰かやらんかな。