pgpdump のビルド
pgpdump は OpenPGP の鍵や暗号化データや署名データ等の内容を見るためのツールです。 とても有用なツールなのですが, 公開されているサイトは更新を停止していてメーリングリストも終了してしまいました。 また RFC2440bis の新しいドラフトが出ているのですが, このような状況ですので一部対応できていない部分もあります。 そこで RFC2440bis の最新ドラフトに合わせて一部改造してみました。 更に Windows プラットフォーム用にビルドする方法も紹介します。 (10/8 追記あり)
pgpdump を Windows プラットフォーム用にビルドするには MinGW (Minimalist GNU for Windows) を用いるのが便利です。 ここでは「MinGW と MSYS を使った Windows 用 pgpdump の作り方」を参考に作業を進めていきます。
まず, 拙文「MinGW/MSYS をインストールする」を参考に MinGW/MSYS のインストールを完了させてください。 pgpdump の機能をフルに使うには zlib および bzip2 ライブラリも必要です。 これらのライブラリの導入についても 「MinGW/MSYS をインストールする」で紹介していますので参考にしてください。
次に pgpdump のサイトからソースコード一式をダウンロードしホームディレクトリ上に展開し, 以下の手順でビルドします。
$ cd ~/pgpdump-0.24/ $ ./configure $ make $ strip pgpdump.exe
あとは pgpdump.exe をパスの通ったフォルダにコピーすれば完了です。
現時点の最新版(0.24)は新しい DSA と SHA-224 に対応していません。 また ElGamal 暗号(Pub 20: 暗号および署名用)は既に Reserved になっていますが, これも有効なままです。 これらを修正したパッチファイル pgpdump-0.24.diff を用意してみました。 このパッチを適用した上でビルドするには先ほどの手順を以下のように変えます。 (パッチファイルはあらかじめ pgpdump-0.24/ ディレクトリにコピーしておきます)
$ cd ~/pgpdump-0.24/ $ patch < pgpdump-0.24.diff $ ./configure $ make $ strip pgpdump.exe
オリジナルのソースコードとパッチファイルとビルド結果(Win32 バイナリ)をセットにして 以下のページに置いています。 是非ご利用ください。
(10/8 追記)
pgpdump 0.25 がリリースされました。 2440bis draft 18 の内容が反映され, hash 11 (SHA224) と s2k 2 (Reserved) の表示が出るようになっています。 DSA の表示については 0.24 と変わらないようです。 pgpdump のサイトからソースコード一式をダウンロードしホームディレクトリ上に展開し, 以下の手順でビルドします。
$ cd ~/pgpdump-0.25/ $ ./configure $ make $ strip pgpdump.exe
Win32 上でビルドしたものを 「pgpdump (patched version)」 に置いています。 ご利用の際は自己責任でお願いします。