HTC J butterfly HTV31(もしくは最近のスマホ?)がなかなか酷い
懐具合が寂しいのにスマホを機種変更しました。
いやぁ, au からの DM で1万円引きのクーポンをいただいたので。 それに2年半前に買った(つまり前機種の) HTC 機がかなりよかったので,1も2もなく買い替えたのですよ。 1万円引きって言うし(笑)
HTV31 の第一印象
まず,手に持った印象は「分厚っ!」。 前の HTV21 のと較べても 1mm 程度しか違わないのだが(HTV21 が 9.2mm で HTV31 が 10.1mm),ずいぶんと分厚く感じてしまう。 なんか HTV31 はスピーカーが売りらしいので,その影響か? スマホの音声なんかイヤホンで聴くんだから,スピーカー性能とか関係ないんだけどねぇ。
おうちに帰ってから色々とチューニングを始める。 ちょうど今は「とうかさん」で和装の綺麗なおねえさんがいっぱい歩いているのだが,今年はスルーの方向で(笑)
まずは準備
昨今はすキュリティ要件が少し厳しくなって,それはまぁ仕方のない事なんだけど,こういうマシンの引っ越しのときは往生する。 まず Google アカウントを繋げないといけないんだけど(そうしないとアプリがインストールできない), Google アカウントは当然2要素認証なので,ログインするだけで大変。 いつもならスマホに入れた認証アプリで問題ないのだが,今回はそのスマホで認証しないといけない。 Google にキャリアメールのアドレス登録しておいてよかった。 これ忘れてるとかなりヤバいところであった。
(Google の2要素認証をセットしたら POP3 でメールが取れなくなったとか頭の悪いコメントがあったが,2要素認証が使えないプロトコルやアプリケーションのために(ログインパスワードとは異なる)専用のパスワードを Google が振り出してくれるので無問題。 似たような仕組みは Facebook や Tumblr にもある)
Google と繋がったらソッコーで認証アプリをインストール。 で, Google や他のサービスのトークンを読み込んで(読み込むのに QR コードスキャナが必要)2要素認証はこれでオッケー。 ちなみに Google 製以外でも IIJ 製のものもあるので,お好きな方をどうぞ。
次に Google 日本語入力を入れる。 Input Method は人によってかなり好みが分かれるところだとは思うが,私はもう Google 製じゃないとものが書けない。
そしたら次は Dropbox と Keepass2Android を入れてパスワード管理の環境を整える。 私の場合,パスワードDBファイルは Dropbox 上に置いているので Dropbox アプリが必要。 ただし素のファイルを Dropbox に置くのは危ないので,暗号化している。 暗号鍵ファイルはパソコンからコピーする(ここだけはクラウドじゃないけど,しょうがない)。
これでようやく準備完了。 アプリを順次インストールしていく。
主なアプリケーション
今回入れた主なアプリ(上記以外)を以下に挙げる。 主に次回のための覚え書き。
- RedPhone & TextSecure : 暗号化コミュニケーションツール。 TextSecure は既存の SMS を完全に置き換えれる。
- K-9 & OpenKeychain : 今のところ Android 機で暗号化メールを取り扱うための best choice。犬のアイコンが嫌いって方は Widget を使うとよい。
- Conversations : XMPP+OTR クライアント。 OTR の代わりに,上述の OpenKeychain を使って OpenPGP で暗号化も可能。
- Facebook, twicca, Instagram, Swarm : 各種 SNS クライアント。
- Box, Copy, SpiderOak : 各種ストレージサービス。 SpiderOak は E2E 暗号化ができるので,大事なものをしまっておくならお薦め。
- Freedome : F-Secure 社製の VPN クライアント。有料だが日本にローミング・ポイントがある。 Freedome の運用ポリシーはこちらを参考にどうぞ。お金を払わなくてもアプリのセキュリティ検査はやってくれる。
- Firefox & Pocket : ブラウザ。 Pocket は「あとで読む」ためにに使ってる。
- Amazon Music : Amazon MP3 プレイヤーだが,実際には MP3 のダウンロードのみに使っている。プレイヤーは HTV31 付属のアプリで OK。
プリインストールされる「要らない子」たち
前の HTV21 のときはそれほどでもなかったんだけど, HTV31 はプリインストール・アプリが酷すぎる。 以降ひとつづつこき下ろしていくので,そういう文章が苦手な方は読まない方がいい。
全く無意味な「歩きスマホ注意アプリ」
いわゆる「歩きスマホ」をしていると画面にでかでかと警告を出すアプリ。 一見お役立ちに見えるが,これが本気でダメダメ。 このアプリはどうやら「歩きスマホ」を加速度センサーのみで判定しているようで,バスや電車の中でスマホを見ていても警告が出る。 ウザいことこの上ない。 多分これを企画した人か開発した人はこのアプリを使ったことがないのであろう。
こんな頭の悪いアプリ,無効にするに決まってるじゃん。 要らんお世話じゃ。 もしくはもうちょっと賢くなって出直して来い!
Lookout for au は無用の長物
昨年, Lookout 社と au が提携し,盗難・紛失対策用のアプリがプリインストールされるようになった。
が,これも全く無用の長物。 何故なら同様の機能は既に Google から提供されているからだ。
au としては Lookout 社と提携することでサポートセンターから端末を捜索できるようにしたいのだろうが,そんな空恐ろしいことを容認するユーザが多数いるとは思えない(Google だって結構悩ましいのに)。
というわけで,これも無効にした(削除できないので無効にするしかない)。
どうせセキュリティ企業と提携するなら,日本国内にローミング・ポイントを作って VPN サービスでも始めたほうが百倍マシというものである。
(余談だが,端末を紛失したときのことを考えて定期的に「避難訓練」をすることをお薦めする。 大袈裟なのじゃなくても,適当に距離のあるところに端末を置いておいて,アラームを鳴らしてみればいい。 いざというときに未知の道具を使うと焦るものだが,実際に使って手順を確認しておけば多少は気が楽になるというものである。 そうそう。 端末のロックを試すときはロック解除の仕方を事前に確認しておくこと)
ミソもクソも一緒くたな HTC アプリ
HTV31 に HTC 社製と思われるアプリが大量にプリインストールされているが,ミソもクソも一緒くたでわけわかめ。
大体 Input Method とかバーコードリーダーとか Office ツールとか,既に世の中に優れた製品があるのに,わざわざ HTC からどこの馬の骨とも分からないアプリを同梱する意味がわからない。
端末ベンダは端末を売るだけでは利益にならないから色々なアプリケーションを同梱してそこからの上がりで何とかしようとしてるのかもしれないが,全く逆効果である。 しかもプリインストール・アプリは基本的に削除できないようにされている。 これでユーザは更にストレスを募らせることになる。 意味不明なプリインストール・アプリを詰め込んだせいで malware をまき散らすことになった Lenovo の事例をきちんと教訓にして欲しい。
クソなコンテンツを売りつける au
HTC の問題はそのまま au にも当てはまる。
キャリアは「土管」になりたくないという思惑でコンテンツサービスを売りつけるのだろうが,世の中に「押し付けられるコンテンツ」ほどつまらないものはないのだ。 そもそも docomo や au が逆立ちしたって Hulu や Netflix に敵うはずがないのだ。 それよりはもっと決済サービスを充実させて,世の中にあるコンテンツを上手くマネタイズできるようサポートしていくほうがまだマシである(ちなみに note では,少し前から docomo や au の決済サービスが使えるようになった)。
企業なんだから利益を追求すること自体は evil ではないが,「まず利益ありき」の姿勢はユーザに透けて見えるし,明確に「ブランドの毀損」である。 今回 HTC や au が提供するプリインストール・アプリは半分がた無効にした。
3流アプリや3流コンテンツを入れる余裕があるのなら, TOTP アプリをプリインストールしてくれ。 したら今回みたいな苦労はしなかったのに。
さて
スマホの調教もといチューニングもだいたい終わったので。元の作業に戻るか。
そうそう。 買った端末の設定はひと通り眺めて問題がないか確認したほうがよい。 私の端末は「提供元不明のアプリのインストールを許可する」の項目にチェックが入っていた。 やれやれ, au はこれで本当にセキュリティに取り組んでるつもりなのかねぇ。
まぁ,色々悪口も書いたけど,国産品とか韓国製品とか全く食指が動かないので, HTC においては今後も精進してよい製品を作っていただきたいところである。