Backlog は無料版もあるんだよ
最近 git の使えるコラボレーション・サービスを物色してるんだけど,「Backlog は使いやすいけど有料なのが残念」て記述が結構あって「いやいや, Backlog は無料版もあるんだよ」というお話。
Backlog は1プロジェクトでメンバが10人までならフリープランが使える。 機能的には,プロジェクト数とユーザ数以外は(おそらく)ベーシックプランと同等と思われる。 つまりガントチャート等のツールは使えない。 フル機能を使いたければ有料版を選択しなさい,ということだろう。
もちろんメンバは1人でもよい。 私はフリープランを1人で事務管理に使っている。
GitHub や Bitbucket 等が明らかに code driven の workflow であるのに対し, Backlog は「古き良き」 ticket driven の workflow と言える(なお Backlog では ticket ではなく「課題」と呼んでいる)。
Ticket driven 型 workflow を1人で使う場合は GTD 的な使い方ができる。 タスクや思いついたことをとりあえず全部 ticket として放り込んでおいて,後でまとめて処理・整理し実行すればよい。
Ticket driven 型 workflow を複数人の協働として使う場合は旧来の「稟議」型の workflow と整合がとりやすい。 稟議型の workflow は
- 発意
- (発意に対する)評価
- 実行
- (実行に対する)評価
の順で役割分担し回していくやり方。 大きな企業で(役割分担の詳細は異なるが)よく見られるもので,適切に監査を挟むことで不正が起きにくくなるのが特徴だ(ただし workflow 全体が関係者に透過的になっていないとダメだけど)。 フローが進むごとに ticket の担当者を変えていくことで ticket driven 型と稟議型との整合がとりやすくなる。
Backlog が fork や pull request といったイマドキの機能を持たないのは ticket driven 型 workflow を想定したサービスだからだと思う。 故に GitHub か Backlog かではなく,それぞれの特徴を上手く組み合わせて使うのが道具の賢い使い方だと思う。
できれば,GitHub や Bitbucket から Backlog への Web hook があれば嬉しいんだけどなぁ。
(最近流行りの「かんばん型」には,これらのツールだけではちょっと道具立てが足りない感じ。 Bitbucket をホストしている Atlassian には JIRA Agile というツールがあって,これが「かんばん型」らしい。 ただしオープンソースプロジェクト以外は有料)
- リーン開発の現場 カンバンによる大規模プロジェクトの運営
- Henrik Kniberg 角谷 信太郎
- オーム社 2013-10-26
- 評価
「かんばん方式」もだいぶ浸透してきましたよね。私はこれで勉強しました。