「現場のエンジニアがあきらめたら終わり」 DevLOVE 広島 夏の陣
今日一番のスライドでした。 勇気を頂きました。(個人の感想ですw)
というわけで「DevLOVE 広島 夏の陣」に参加してきました。 「現場のエンジニア」が Engineering Life is Good !! と感じれるきっかけの場を目指す,んだそうで,そこに惹かれたのもあるのだが,ラストの「地方で働く(仮称)」(正式タイトルは忘れた。「立て! 広島のエンジニア」だったかな)が気になったのだ。 地方都市でかつ「支店都市」とも呼ばれる「広島」で他のエンジニアの方たちはどのように想いながら日々の業務をこなしているのか。
まぁ他所では話せないキョーレツなものも聞いたけど(しかも「あるある話」なのが怖いw),みんな「エンジニアリング」を愛してるんだなぁ,といい気持ちになれたのがよかった。 やっぱり「好き」で「面白い」のが一番だよね,仕事ってのは。
これは私の偏見なので気を悪くされた方がいたらあらかじめ謝っておきますが(ゴメン,ペコン),「やりたい」ってのはとても「男の子」的な気がする(エロい意味じゃないよ)。 一方で「なりたい」はとても「女の子」的な感じ(だから「俺は海賊王になる!」ってとても少女漫画なセリフだなぁ,と思ってしまうのよ)。 なんでそう思うのかは自分でもよく分からない。
なので,エンジニアって職業じゃなくて「やりたい自分」を表す言葉じゃないかなぁって,今日なんとなく思った。 もしかしたら「なりたい自分」は「自分探し型」(あるいは「境界型」)で「やりたい自分」ってのは「引きこもり型」なのかもしれない。
この話を聞きながら「リーン開発」が「アジャイル」である必然性はないんじゃないのかな,と思った。 むしろプロセス(の改良)を重視する点ではウォータフォール型に近いような気がする。
追記:
しまった,内容について全く書いてなかった。 ので,かいつまんで。
「越境しよう!リーン開発の現場」
「ギルドワークス株式会社」の代表で,上に挙げた『リーン開発の現場』の翻訳者のひとりである市谷聡啓さんによるお話。 当然内容はリーン開発にまつわる話。 市谷聡啓さん,紙屋町にある紀伊國屋書店でかの本がなくてがっかりされてたようだが,広島のエンジニアは技術系の本を紀伊國屋書店では買わないので大丈夫(笑) 広島市にもジュンク堂や丸善はあるのですよ。
実は私,『リーン開発の現場』を読んでいない。 というか Agile 関連について関心領域から外れてしまった。 結局こういうのって道具立てやルールの問題ではなくて,「顧客との関係をどうするか」ってことなんだよね。 どういうことかというと顧客との関係が hierarchical ではダメだということ。 対等で且つ peer でなければ結局はうまくいかないのだ。 そして日本の特に田舎の企業は peer な関係性を嫌う。 そうじゃないほうが楽だから(「上」に責任を丸投げできるから)だ。
でも今回の suggestion はなかなか核心をついてたと思う。 その核心部分が「越境」という言葉に集約されているのではないかと思う。
ギルドワークスからはもうひとり上野潤一郎さんが「AWSを利用してDevとOpsの間を考える」というタイトルで話をされたが,具体例はともかく,内容は市谷聡啓さんとほぼ同じ。
キーワードは「期待マネジメント」。 「期待マネジメント」ってもともと Service Science の用語じゃなかったっけ? 何年か前に勉強した気がするけど忘れてしまった。 当時の本も「もう読まないだろう」と売っぱらっちゃったし。
エンジニアリングは楽しい
2番目に登壇された火村智彦さんは Android 勉強会でもお見かけしたな。 まぁエンジニアリングって「男の子回路」そのものだよね。 そりゃあ楽しいに決まっている。 GitHub アカウントが紹介されてたので見に行ったのだが,そうかぁ,日本語圏では GitHub ってこうやって消費されているのね。
Lightning Talk
広島の3人のエンジニアの方が自らの例を紹介。
キーワード:
すいません。 話そのものよりツールに興味がいってしまった。
SmartDoc ももう avtive じゃないみたいだしなぁ。 Sphinx はちょっと勉強してみるか。 入力に LaTeX も使えるみたいだし。 ちなみに PDF について,日本語フォントは埋め込みにしないと Adobe (およびそのコンパチ)製品以外は読めなかったりする。 TeXLive なら日本語を埋め込んだ PDF にする設定は全然難しくないのでお試しあれ。
TaskChute については,タスクを時分割するのは私向きではないが(仕事でも没頭すると数時間くらい「ぱなし君」になってしまうので),こういうのもあるということで。
地方で働く
経営管理センターの西秀和さんによるお話。 個人的には本日のメインディッシュ。
大都市に住む人から見れば「なんで地方にこだわるの?」と思うかもしれないが,地方の人間は逆に「(仕事や遊びならいいけど)東京は人間の住む都市じゃない」と思ってる人も多いのでお互い様である。
地元に仕事が全く無いわけではない。 広島市にだって M 社や C 社といった大手企業はある。 私のような場末の人間でも貰える仕事もある。
でも景気が悪くなったら真っ先に切られるのは地方で,景気の回復が遅いのも地方なのだ。 要するに「地方」ってのは buffer なのである。 大企業に対する下請け中小企業の関係と同じ。
そういう立ち位置の人間が生き残るには「商圏」を絞ってる場合ではないということだろう。 そんなことはみんな分かってる。 「大貧民」から抜け出すにはありきたりな方法ではダメだということは。
それでも私たちエンジニアは恵まれている。 何故ならエンジニアは(アーキテクチャによって)ルールを変えることができるから。 「人の死」より「ルールの死」を望むのがエンジニアだ。