「Flash が無料でも皆さんの時間は無料ではない」
- Adobe Flash and Microsoft Windows Vulnerabilities | US-CERT
- 2015年7月 Adobe Flash Player の未修正の脆弱性に関する注意喚起
- Adobe Flash Player の脆弱性 (APSB15-18) に関する注意喚起
ここまで言わなくてもいいんじゃ,とは思うのだが
まぁ,しかし,こうも立て続けだとウンザリしてしまうというものである。 Flash は 0-day 脆弱性を引き起こしやすい。
今回もこれで終息することは恐らくなくて,未発見や未公表の脆弱性はまだ相当あるだろうし,その中には既に悪用されているものもあるかも知れない。 これは Adobe が悪いわけではないだろうが年に数回程度のペースで 0-day 脆弱性が発覚してしまうのは Flash 自体に何か構造的な欠陥があるのではないかと思われても仕方ない。
かつて iOS が Flash を見限ったのはマーケティング戦略上の問題(または設計上の制約)だったのかもしれないが(だって Mac OS X はまだ Flash を見捨ててないし),怪我の功名と言うべきか,ネット全体で見ても Flash を捨てる準備は着々と進行している。
IPA などの公的機関は(Adobe が正式に give up するまで)言ったりしないだろが,個人的には Flash はセキュリティ・リスクだと思う。 本当に必要がないのならアンインストールすべき。 私はだいぶ前にメインで使う Firefox から Flash を排除したが日常生活に困ることはない。
ただし Chrome や Windows 8 以降の IE や Edge は Flash を内蔵してるので注意が必要。 つか Google も Microsoft も Flash は opt-in にしていただけないものかねぇ。 内蔵にする必然性がない。
製品自体に明確な欠陥がなくても(標的にされやすいという意味で)セキュリティ・リスクを抱える製品は Flash 以外にもある。 たとえば Java や Wordpress あたりは典型的だ。 Java はサーバ側でよく使われるため, Java や Java を使うエンジニアは標的にされやすい。 Java 8 以降は 0-day 脆弱性はかなり減ったが,それでも皆無ではないし, Java 8 より前のバージョンを使ってるところもあるかも知れない(ちなみに Java 7 およびそれ以前のバージョンの Oracle Java の無償サポートは終了している)。
困ったことに IPA が提供している icat は Flash だし(Twitter 版もあるけど), MyJVN が提供するバージョンチェッカは Java なんだよねぇ(.NET 版もあるけど)。 そろそろ止めない,これ。
安全なネットライフを。