Free Culture Licenses
少し前の話題で恐縮だが Creative Commons 本家から “State of the Commons” のレポートが公開されている。
個人的に感慨深いのはこれ。
BY-SA(表示-継承)ライセンスを付けた作品が cc-license 作品全体の 30% 以上に達していること。 これはソフトウェア分野以外にも copyleft
の考え方が浸透して来はじめていると考えていいのだろうか。 だとすれば素晴らしいのだが。
(State of the Commons の infographic は各国語バージョンをダウンロード可能なのだが,日本語がないのがいい感じである。 これは CCjp というか「コモンスフィア」は Creative Commons への積極的な関与を止めたと解釈していいのだろうか。 そうであればもう寄付する動機もないのだが。 いっそのこと「クリエイティブ・コモンズ・ジャパン」の看板も下ろせばいいと思う。 そのほうが誤解が少ない)
CC0, CC-BY, CC-BY-SA の3つのライセンスを合わせて Free Culture License
と呼び,他の NC(非営利)および ND(改変禁止)条件の付く cc-license と区別している。
ちなみに CC-BY-SA は Free Art License と互換性がある(昨年 cc-license の ML では FAL との互換性について議論されていて,英語不得手なので追うのが大変だったが,なかなか面白かった。日本では起きない現象だよねぇ)。 また CC0 は Creative Commons が提供するライセンス・ツールの中で唯一 GPL と互換性がある。
それにひきかえ,日本は「同人マーク」とか Free Culture の F の字もないライセンスで悦に入ってるなど,いい感じのガラパゴス具合である。
cc-license 作品のうち Free Culture License 作品が半分を超えている(しかも継承ライセンスが30%を超えている)と考えると,私自身のライセンス管理も少し見なおしたほうがいいかもしれない。 具体的には CC-BY-SA への移行である。 とはいえ,現時点で CC-BY を付けているものを CC-BY-SA へ付け替えるのは混乱しそうなので,新しいサービスの「コンテンツ」で cc-license 付与が可能な場合で検討してみることにする。 note や Medium が cc-license 付けられると面白いんだけどねぇ。
- フリーカルチャーをつくるためのガイドブック クリエイティブ・コモンズによる創造の循環
- ドミニク・チェン
- フィルムアート社 2012-05-25
- 評価
cc-license について理解できたら「その次(= Free Culture)」へ行きましょう。クリエイティブ・コモンズ・ジャパン理事による著作です。