俺達がインターネットだ!
(絶対こう書くやつが出ると思ったでしょ。 そうです,私が変なおぢさんです)
クルートレイン宣言(原文)
の続編とも言える New Clues
が登場したらしい。
New Clues
は CC0 で提供されていて, GitHub で管理されている。 GitHub の中身を見てみたが, JSON や XML 等の各種フォーマットが揃ってるが何故か markdown 形式のドキュメントが見当たらないので,個人的に Gist におこしてみた。
もちろんこれも CC0 なので,好きに使えばいいじゃない(ツンデレ)
(「CC0 って何?」という今時奇特な方は以下を参考にどうぞ。
ちなみに CC0 は Gnu Project によって GPL-Compatible Free Software Licenses
のひとつとして認められている)
インターネットとはなにか?
New Clues
は「インターネットとは何か?」という primitive な問いを突きつける。 もちろんこれは工学的な意味での inter-networking や基盤としての Internet を指しているのではない。
曰く
- The Internet is us.
- The Internet is nothing.
- The Net is not content.
- The Net is not a medium.
などなどだ。 これについては思うところがある。
ひとつは,絶賛どん詰まり中の『つながりっぱなしの日常を生きる』だ。 まだ3分の1も読めてない。 読めてない理由は殆ど1ページ毎に考えこんでしまうからだ(そんで考えすぎて寝てしまうw)。 みんなよくスラスラ読めるなぁ。 こんなのは『排除型社会』以来である。
もうひとつは, Ingress だ。 久しぶりに「ハマれるゲーム」に出会えて嬉しいが,それ以上に考えることがある。
両者に言えることは「もはや virtual と real の区別は無意味」ということだ。 今は両者は完全に連接している。 連接しているからこそ新しい問題も起きるが,一方で新しい「接続(connect)」も発生する。
連接したなにか
たとえば New Clues
では,スマホのような機器をこう評価する。
実際, Ingress のアプリは Scanner
と呼ばれていて,もろにコントロールの意匠である。 でも,Ingress における「創造性の共有地(creative commons)」は,実は Ingress 周辺の Scanner
から見えないところにある。 ユーザは Google+ や Hangouts や Twitter や Tumblr や GitHub などのあらゆるツールやサービスを駆使して,あるいはゲーム中に実際にユーザと出くわしたり(「リアル・キャプチャ」とか言うらしいw) First Saturday や Darsana や Cross Faction イベントなどでユーザ同士が実際に交流して,「遊び倒す」のだ。 Ingress の本当の魅力は「ゲームによって囲い込まれない」ことにある(自らゲームに引きこもる人はいるだろうが)。 そこに virtual と real の区別はない。
SNS は人々の「つながり」のトポロジーを変えてしまった。 「わたしとあなたと,周囲の聞くとはなしに聞いている人たち」という「古き良き」構造は, virtual と real が連接しているがゆえに,成立しなくなった。 人々は(若い人だけでなくおじさんもおばさんも)新しいトポロジーのもとで新たな「お互いの関係」を模索している。
これをなんと言えばいいのか,語彙力の貧弱な私には適当な名詞が思いつかない。 「もの」でもない「コンテンツ」でもない「媒体」でもないもの。 New Clues
は「重力(gravity)」と呼んでいるようだが,今のところ私にはピンと来ない。
参考文献
- これまでのビジネスのやり方は終わりだ―あなたの会社を絶滅恐竜にしない95の法則
- リック レバイン ドク サールズ クリストファー ロック デビッド ワインバーガー Rick Levine
- 日本経済新聞社 2001-03
- 評価
クルートレイン宣言。タイトルがアレ過ぎる(笑)