Ruby 勉強会?
「ビジネスベースひろしま」が主催するイベントに仕事仲間の人と一緒に参加しました。 講師にまつもとゆきひろさんをお招きして「広がるRubyの世界」というタイトルでトークライブが行われました。 講演の様子は Ustream で公開されていますので,興味のある方は是非ご覧になってください。
個人的には Ruby の中身に踏み込んだ内容を期待してたのですが,どうも参加者の皆さん「スーツ」の方が多かったみたいで,結果的には「Ruby の歴史」みたいな内容になりました。 まぁ私は生のまつもとゆきひろさんを見ることができたのでよしとします。 以下,2点ほど感想を。
- TIOBE で Ruby は現在10位。 でも個人的に驚いたのは Objective-C が(13位からジャンプアップして)8位につけていることだった。 やはり iOS の影響が大きいのかな。
- BDD (Behavior Driven Development)については不勉強だった。もっと精進しないと。
まつもとゆきひろさんの講演後,質疑応答が終わると,司会者が「ここでちょっと」といきなり Erlang のプレゼンテーションを始めようとした。 「なんちう失礼な」と思っていたら,司会者の PC が調子悪いみたいで,いきなり「まつもとさん,Erlang の事でご存知のことがありましたらしゃべっていただけませんか」みたいなことを言い出す。 なに? そのムチャぶり。 それでも難なく Erlang について解説をされるまつもとゆきひろさんは流石である。
数年前から組み込みの世界もマルチコア化が進んでいて,並列処理に強いと言われる Erlang には興味があったのだ。 マツダのお膝元である広島で車載コンピュータの実装に Erlang を利用しようという動きがあることに驚いてしまった。 目の付け所はいいと思う。 本当は Erlang の採用実績とか言語の癖とか色々聞きたかったのだが,プレゼンテーションが中途半端に終ってしまったのは残念である。 まぁでも, Ruby の作者であるまつもとゆきひろさんを前に Erlang のプレゼンをしようなんてホンマ失礼な話である。
帰りに仕事仲間の人とも少し話をしたのだが,職業エンジニアから見て言語の選択の決め手となるのは,言語の機能でもプログラミングの楽しさでもなく,言語の採用実績なんだよね。 例えば,ある Web システムで Perl を選択したとしよう。 顧客は Perl を選択することに不安があるかも知れないが,ここで「Perl って mixi の実装でも使われてるんですよ」と言えば安心材料になる。 あと自前で採用実績を持っていれば手持ちの資産を活用することができるので,余裕を持って取り組むことができる。 TIOBE で首位が Java と C なのはそういう理由からだろうと思う。 逆に言えば,ある言語を最初に使うというのは,仕事としては勇気のいることなのだ。 本当は今回の勉強会(?)にはそういう話を期待してたんだけどねぇ。 広島での Ruby の採用実績はあまり聞かないし(Perl の案件はよく聞くけど),これからの話なのかも知れない。
Facebook の「友人」の方には講演後の交流会の様子を写真にとってますので,ご覧あれ。