ダウンロード違法化にもう一度反対しておく
昨年の盛り上がりはどこへやら。 やっぱあれはただのお祭だったのかと orz な気分だ。 ここで私の考えを, 昨年の記事から丸ごと引用して, もう一度表明しておく。
「文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会中間整理」は実に巧妙にできていて, ダウンロード違法化についても権利者と利用者の間のコンフリクトを解消するための案に見えてしまう。 しかし内容をよく読めば分かるように, これは権利者と利用者の間に入るもの, つまり既存の流通システム(著作権管理団体なんかも含む)の思惑が色濃く反映された内容になっている。 これはかつての「輸入権」のときと全く同じ構図だ(日本の中の特定の業界の都合しか考えていないところも同じ)。 故にダウンロード違法化について意見を書くのなら,ダウンロード違法化が本当に利用者や(特に)権利者にとってベネフィットをもたらすものなのか, 検討するところから始めるべきだと思う。
ネットにおいては全てのユーザは権利者であり利用者でもある。 その立場は流動的で容易に入れ替え可能なものだ。 それは利用者と権利者がフラットに直結可能であるネットの本質に根ざすものなのである。 その現実を見ないで「古き良き」システムにしがみつこうとする姿は「老害」とすら言ってもいいだろう。
今回もかつての輸入権のごとく「俺達頑張ったよね」で何かやったつもりで満足して終わりか?
前も書いたが, もうネットってのは「場所」を不定にするシステムとして We 2.0 からクラウドへ向かいつつある。 検索エンジンの適法化がどうのなんて, もう2,3周前の周回遅れの話なんだよ。 それがこの期に及んで今更ダウンロードがどうのなんて, 日本はどんだけ後ろ向きな国なんだ!