『理性の限界』を読む
いやぁ, 面白かった。 この本は「理性の限界」, もう少し具体的には 「選択の限界」(社会科学), 「科学の限界」(物理学), 「知識の限界」(論理学)をテーマにした仮想ディベート大会という形式になっている。 出てくる登場人物も各方面の学者からフランス国粋主義者やロマン主義者, 大学生からスポーツ選手まで様々なキャラクタが登場して読んでて全く飽きない。 連休中に一気に読んでしまった。 軸となるのはそれぞれ, 「選択の限界」ではアロウの不可能性定理, 「科学の限界」ではハイゼンベルグの不確定性原理, 「知識の限界」ではゲーデルの不完全性定理である。
読んでいて「何か既視感があるなぁ」と思っていたのだが, この本の感じって子どもの頃にブルーバックス・シリーズを読み漁ってたときの感じに似てるんだよなぁ。 面白くて分かりやすいんだけど, 読後に「食い足りない」感じが残ってしまう。 不確定性原理は高校・大学時代にある程度学んだのでイメージしやすいけど... とりあえずゲーデルの本をもう少し漁ってみようかな(笑)
久しぶりに新書でアタリを引いた感じ。 『理性の限界』 は冬樹蛉さんの書評を読んで興味を持ったのだが, 新書の購入に関しては以前大失敗してるので, 今回は慎重に序文を立ち読みで確認してから買いましたよ(笑)