「はやぶさリンク」の効果
現在「はやぶさ」は, 「イトカワ」へのタッチダウン・サンプル採取と一連のシーケンスが成功し, 現在はセーフモードの解除・詳細データのダウンロードと解析が行われています。
「はやぶさ」の一連のシーケンスの模様は「HAYABUSA LIVE」で中継されましたが, それ以上に興奮したのは松浦晋也さんの「はやぶさリンク」を中心にして Weblog というインフラ上で交わされたすさまじい量のコミュニケーションでした。 情報は英語をはじめとするたくさんの言語に翻訳され文字通り世界を駆け巡りました。
日本ではとかく軽視されがちな Weblog とジャーナリズムとの関係性ですが, 今回ほどそれを実感できたことはなかったです。 松浦晋也さんのプロとしての確かな視点とそれを表現する優れた記事があり, 更に記事を英訳する作業が自然発生的に行われ, またそれが Weblog 等を通して世界中を駆け巡りました。 こんな素晴らしい出来事をリアルタイムで体験できたことは幸運だったと思います。 (2回目のタッチダウン・シーケンスは実家に帰っていたためリアルタイムで見れませんでしたが, ネットで公開されている Weblog 記事からいつでもそれを再現することができます。 これもまた Weblog のいいところ)
日本にやってきた舶来品の「ブログ」は比較的不幸な生い立ちを背負っていますが, もう一度当時の議論を追いかけてみたいなぁ, という気になりました。 また JAXA はもう少し「外部」を信頼してもいいんじゃないかと思います。 今回の Weblog を通じた記事のリレーがなければこれほどまでの反響はなかったのではないか, とさえ思うのです。 確かに私達は専門知識を持たない素人ですが, ネットの力を借りることによって素人なりにできることもあります。 今回の件はそれを証明していると思います。
さて, 「はやぶさ」の旅はまだまだ続きます。 また, 今回のミッションで明らかになった問題点もたくさんあります。 これらをひとつひとつクリアして将来の宇宙開発に繋げていければいいと思います。
参考: Baldanders.info にある「はやぶさ」リンク (Powered by del.icio.us)