Thunderbird 3, ディレクトリからの解放
というわけで, ようやく正式リリースされた Thunderbird 3。 Portable Edition も出ていたので, さくっとアップデートした。 Portable Edition については上書きインストールで問題ない。
ただし, Lightning (含 Provider for Google Calendar) は nightly バージョンを手動で入れる必要がある。 最初 Lightning が消えちゃったんでホンマにビビったよ。 私はスケジュール管理を Google Calendar + Lightning で行っているので, これがないと非常に困る。 (Enigmail は対応していた。 よかったよ)
私が個人的に思う Thunderbird 3 の特徴は
- 検索性能の劇的な向上
- アーカイブの導入(Gmail との連携のため?)
だろうか。 検索結果が一瞬で表示されるのは素晴らしい。 これで Thunderbird をタスク管理ツールとして使えるようになった。 つまり処理し終わったメールは片っ端からアーカイブに放り込んでおけばいい。 ボタン一発でアーカイブに放り込めるのは便利だ。 やはり操作の簡略化はユーザ体験を根本から変えてしまう。
メールを後から探す場合は検索機能を使えばよい。 よく使う検索条件は検索フォルダとして設定しておく。 以前は受信したメッセージはメッセージフィルタ機能であらかじめ作成したフォルダに振り分けていたが, Thunderbird 3 の導入にあたってフォルダは全部捨ててしまった。 その代わりメッセージフィルタ機能を使ってメールにタグを付けておく。 タグをキーにして検索すればフォルダと同等の機能を得られるし, タグや他の検索条件を組み合わせればフォルダ(=ディレクトリ)管理以上の利便性を得られる。
タグ機能も検索機能も以前の Thunderbird から備わっていたものだが, 検索性能の向上により, ようやく本格的に使う気になった。 メールソフトにおいて検索はオマケではなく, もっともよく使う機能になったわけだ。
機能としてタグがディレクトリより優れている点は, (先ほども書いたとおり)組み合わせて使えることと, 実体(というか「場所」)を意識しなくて済むことである。 これはメールに限らず大量の情報を扱う上でとても重要なポイントだ。 情報量が増えてくると「探す」ことが余分なオーバヘッドとしてのしかかってくる。 そういうことはどんどんツールやサービスに任せるべきで, ユーザ側は情報を「扱う」ことに専念すべきだ。